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幸地 司(こうち つかさ) NPO週末起業フォーラム認定 起業コンサルタント 起業支援コーチ 週末起業塾塾長 日刊ベトナムタイムズ編集長 オフショア開発フォーラム 代表
↑勉強会のひとコマ ↑起業家仲間の打上げ風景 ↑ネタ出しの基本はブレーンストーミング ↑フリーマーケットは起業家養成「虎の穴」。当然出店する側です。
読み方:まきこみ
巻き込みとは、顧客が自発的にお気に入りの企業に関与することを促進するマーケティング活動。「顧客を巻き込む」という風に使う。「住民を巻き込む」「政府を巻き込む」という使い方もお馴染みだ。
顧客を新製品の企画・開発に巻き込むマーケティング活動を「共創」と呼ぶ。製品それ自体では差別化が難しい場合、顧客を巻き込む共創戦略は特に有効である。
むかし、「生理用品ナプキンについた羽は、私が中学生のときに思いついたアイデアだ」と言い張る女性がいた。この方は、商品企画には全く関与していないが、自分のアイデアが形になると嬉しいだろう。これが、顧客が共創プロセスに参加する原動力である。
伊藤園のおーいお茶には、一般公募された俳句作品が印刷されている。これも共創の一種。蛇足だが、もし私の俳句作品がおーいお茶に載ったら、私は間違いなくおーいお茶を買い占めるだろう。
読み方:もばいる・まーけてぃんぐ
モバイル・マーケティングとは、携帯電話や携帯情報端末(PDA)を活用するマーケティングのこと。ケータイを使った事例が圧倒的に多い。
モバイル・マーケティングの有名な成功例を調べてみると、TV、新聞、雑誌、ラジオといったマスメディアとケータイが連動するパターンが多い。
費用対効果として成功した従来の事例では、人気の着メロや待受画像をダウンロードさせることで顧客情報を入手する『古典的』な手法が目立つ。
企業側のマーケティング担当者にとって、ケータイは人々が24時間肌身離さず持っていることが最大の魅力だ。トイレにもケータイ、お風呂にもケータイ、朝の目覚まし時計もケータイといった感じ。
企業はマス・マーケティングで顧客に接触する。そして、顧客はケータイを介して企業に反応するのがこれまでの成功パターンである。
・深夜のTVショッピングを観る →気に入った商品を発見 →即座にケータイで検索・注文する
・お昼休みに雑誌をパラパラめくる →気に入った商品を発見 →即座にケータイで検索・注文する
・最近気になるCMがある →即座にケータイで検索する →期間限定で、CMソングの着メロがダウンロードできることを発見 →個人情報を引き換えに着メロをゲットする
モバイル関連の技術や倫理が成熟するまでは、企業はわざわざ知恵を絞ってCRM的に工夫するよりも、従来のマス・マーケティング手法を使った方が、費用対効果の面から効率的かもしれない。
読み方:のりかえこすと
乗り換えコストとは、現在利用している製品やサービスを他社に乗り換えようとするとき、顧客が負担しなくてはいけない費用のこと。マーケティング担当者は、スイッチングコストと呼ぶことが多い。
ちょっと前まで、携帯電話をドコモからauに変えようと思ったら、電話番号を変更せざるを得なかった。この場合の乗り換えコストは著しく高いので、ほとんどの人は携帯キャリアの変更をためらった。
すなわち、乗り換えコストが高い製品は、顧客が他社に流れる可能性が低い。
乗り換えコストが極めて高い製品・サービスの例をいくつか挙げる。
・大学(日本では、他大学への編入は極めて難しい) ・持ち家 ・つけの利く馴染みの飲み屋 ・ブラックボックス化されたアウトソーシング業 ・海外企業との合弁事業 ・夫婦関係
大企業は、顧客の不便を省みず、わざと乗り換えコストを高くする傾向がある。「他に乗り換えられるなら、どうぞ」みたいな高飛車な態度である。
だが、中小企業や週末起業家は、乗り換えコストを高めるべきではない。顧客を囲い込むメリットよりも、機会損失の方が大きいと思う。圧倒的なブランドがない限り、顧客を抱え込むなんて不可能だ。
真面目な起業家は、小手先のテクニックを使って乗り換えコストを高めるよりも、「透明性を高める」「継続便益を高める」といった顧客を尊重した事業方針を採って欲しい。
読み方:かこいこみ
囲い込みとは、自社の顧客が他社に逃げないようにするためのマーケティング上の各種試み。航空会社のマイルや家電量販店のポイントカードは、顧客を囲い込む代表例である。
顧客を囲い込むには、4つの基本原則がある。
・わざと内容を難しくして、顧客を煙に巻く ・他社に乗り換えるコストをうんと高くする ・継続するほど、よりお得になる仕組みを設ける ・顧客と親密な人間関係を創り、利害関係を超えた付き合いをする
前者の2原則は、意地悪な発想。後者の2原則は、顧客視点の発想。
今の時代、本気で「顧客の囲い込み」を口にする企業があれば、頭が3年から5年遅れていると思って間違いない。なぜなら、顧客の立場からすれば、特定企業に囲い込まれたいなんて思うはずがない。むしろ、個人情報を悪用されないかなど、迷惑な側面が大きい。
週末起業家なら、なおさら顧客の囲い込みなど考えないほうが良い。ブランドもなく、お金も体力もない個人事業のレベルでは、顧客を無理矢理に囲い込むなんて、絶対にできやしない。
これからは、脱「囲い込み戦略」が求められる。いや、既にそれが常識である。
「囲い込み戦略」から、意地悪な発想を取り除いた新しいマーケティング戦略を「公平で開放的なパートナーシップ戦略」と呼ぶことにする。これは、私の造語である。
あなたなら、どんな囲い込み戦略が可能か。そして、どんな「公平で開放的なパートナーシップ戦略」が可能か。
読み方:しー・あーる・えむ
CRMとは、IT(情報システム)を駆使して常連客をたくさん創り、長期的な信頼関係を元に、企業と常連客の双方にとってメリットが最大化されるように試行錯誤するマーケティング手法。
富山の薬売り(置き薬商法)はCRMの原点ともいえる。置き薬商法は、薬屋さんと常連客との間に長期的な信頼関係がないと成立しない。これは、マーケティング上の小手先の工夫ではなく、業者の屋台骨を支える戦略的な取り組みである。
CRMは、商品・サービス自体での差別化が困難な業界・企業にとって特に役立つ。
【それ自体での差別化が困難な商品の例】 薬、本・CD、ゲーム、旅行、酒、タバコ、印刷物、PC
例えば、頭痛薬なんて、製造元が同じならどの小売業者から買っても効能は同じである。同様に、本や旅行商品も基本的には、どこで買っても大差ない。
だからこそ、売り手は競合との差別化を打ち出すために、「売り方」を工夫してお得意様に自社をアピールする。
ネット書店のアマゾンは、世界を代表するCRMの成功例である。
いわゆる『一見さんお断り』の隠れ家的なお店もITを使わないCRMの成功例である。日本に古くから存在する商売方法には、CRMの原点が豊富に詰まっている。
常連客と末永く信頼関係を築くためのあらゆる企業活動はCRMである。週末起業家のレベルでも、メルマガやニュースレターを定期発行する。
ステップメールで段階的に有益な情報を提供する。常連客だけが参加できるコミュニティを創り、商品開発プロセスに常連客を関与させる「共創」を行うなど、様々な手法がある。
■ 共創とは【co‐creation】 読み方:きょうそう
共創とは、商品やサービスの開発プロセスにより多くの顧客を巻き込み、よりよいモノを作り出そうとする試み。
世界中のボランティアが参画したLinux開発が共創の代表例。化粧品や食品、嗜好性の高い商品開発の過程で共創は生まれやすい。
モノ不足が深刻な高度成長期には、企業が一方的に商品を提供しても、飛ぶように売れたそうだ。だが、SNSやケータイなど双方向のメディアが発達した現代では、どんなに大規模なマーケティング調査をしたってヒット商品は生み出せない。
商品企画の段階から、顧客の声を反映できる仕組みが望ましい。考え方を更に進めて、顧客を商品企画に直接関与させてしまう。特に、それ自体で差別化が難しい製品・サービスを開発する場合、共創は有効な戦略である。
ただし、何もないゼロの状態からの共創は難しい。企業が自社の顧客に「何が欲しいか?」と聞いたところで、満足いく答えが返ってくるはずがない。
共創する上で大事なポイントは、企業側が新製品やサービスの基本コンセプトを提示すること。企業側が最も大事な基本的なデザインを提示すること。
お膳立てが整ったところで、初めて人は共創のプロセスに参加する。共創による新製品開発は、「良」を「優良」にする効果があるが、最初に平凡なアイデアしか出せない企業では、決して成功しない。
顧客がワクワクする、社会に貢献する、自尊心が満たされる等が共創を成功させる必要条件である。
モーニング娘。を生んだ、ハロー!プロジェクトも共創の成功例かもしれない。
読み方:こうしょう
交渉とは、複数の個人や団体が話し合って、互いに受け入れられる落し所を探りながら問題解決を図る一連のプロセスである。
互いに膝を突き合わせながらface-to-faceで話し合う形式だけではなく、電話・FAX・メール・手紙なども好んで用いられる。
交渉を成立させる5つのステップ。
1.準備 2.交渉相手との関係構築 3.情報交換 4.説得 5.合意
交渉で最も大事なことは「落とし所」の決め方。例えば、win-winの関係でいくのか、win-loseでいくのかは、最初に明確な方針を立てておかねばならない。
私の考えでは、win-winとgive-and-takeは全く異なるアプローチである。win-winが平和的、かつ協調的なアプローチであるのに対して、give-and-takeは損得勘定を重視したより合理的なアプローチである。
あなたは、口ではwin-winといいながら、態度はgive-and-takeを示していないだろうか。交渉では終始一貫性を保たないと、欲しい結果はなかなか得られない。
give-and-takeでは、どちらかが見返りを期待してしまう。自己啓発的には、give-and-given(互いに与え、与えられる関係)がwin-winに近い交渉態度だといえよう。
読み方:りんり
倫理とは、法律などで明文化されない道徳・規範であり、特に個人の行動について清く、正しい振る舞いを求める。
米国のある心理学者が、個人のモラルを高める6ステップを考案したので紹介しよう。
step1 服従と罰 誰かにそうさせられている状態。
step2 個人主義 個人の趣くままに意思決定する状態。
step3 個人間の一致 親しい友人、家族のためを思って意思決定する状態。一族の繁栄のためなら、反社会的な行為に走る可能性がある。
step4 社会システム 社会通念に基づいて、自分の義務と責任を理解する状態。
step5 社会的な契約 最大多数の最大幸福を追求する状態。
step6 普遍的な原理原則 普遍の原理原則に従う最高位の倫理観を持つ状態。例えば、コビー博士の「7つの習慣」を実践する生活態度。
平均的な日本人は、step4の状態にいる。たまにstep5の状態の人がいるが、step6はほとんどいない。
あなたの商売で誠実さや正直さをウリにするなら、自社の倫理観を自己診断してみよう。
【余談】
昨夜、沖縄入り。那覇空港に着陸時に真っ黒に燃えたぼろぼろの飛行機が目に入りました。なんじゃこりゃーーと思ったら、大炎上したチャイナエアライン機でした。後でニュースで大炎上シーンをみて肝を冷やしました。
http://jp.youtube.com/watch?v=GWEIy5Nfze4&NR=1
読み方:めたふぁー
メタファーとは、比喩の技法の1つであり、隠喩・暗喩と訳される。露骨に「まるで・・・のようだ」とは言わず、「足が棒になる」のように使われる。
難しい概念を文章でだらだらと説明するよりも、メタファーを使った方が相手に伝わりやすい。
もし、米国文化を1分間で説明せよと言われたら、あなたならどう答えるか。こんなときこそ、メタファーを活用しよう。
回答例「米国文化はアメリカンフットボールである」
続いて「その理由は以下の通りです」と時間の限り解説すればよい。
攻守の役割分担が明確に定められたチーム構成、高度な戦術と圧倒的な個人技の融合、選手一人ひとりは監督に駒のように扱われる、優勝という一文字が唯一の求心力、徹底した個人評価。
現在のマーケットは、多様性に満ちている。週末起業家とはいえ、異文化の理解なくして成功はあり得ない。
国境を超えた異文化の理解に役立つ観察項目を紹介しよう。
・プロセス重視/結果重視 ・感情表現の激しさ/おとなしさ ・個人重視/関係重視 ・人々の平等意識、階層意識 ・経済活動と文化がどのように関連しているか ・当該文化にぴったりなメタファー
あなたの会社、家族、趣味サークルの文化を表す絶妙なメタファーを考えてみよう。さらに、日本文化のメタファーを1つ以上考えてみよう。
例 「わが社の社員はみなゴルゴ13である」 「日本文化は庭園である」
読み方:こんてくすと
コンテクストとは、文脈や背景、前後関係のこと。日本人は、行間を読むのがうまいと言われるが、それは日本文化がコンテクストを理解する能力がないと生きていけないことの裏返しでもある。
Context is the information that surrounds an event; it is inextricably bound up with the meaning of that event (Hall&Hall 1989)
あうんの呼吸が通用する文化をハイ・コンテクスト(high-context)といい、対照的にいちいち全て背景から説明しないと気がすまない文化をロー・コンテクスト(low-context)という。
ハイ・コンテクストな社会では、仲間内などの人脈が極めて重視される。会社とプライベートの区別が弱い。あまり野暮なことを聞くと嫌われてしまう。根回し力、雰囲気を察する能力、空気を読む能力が求められる。日本、中国、中東、仏、伊、スペインなど。
ロー・コンテクストな社会では、言葉できちんと説明しないと気がすまない。また、会社とプライベートは明確に区別する。北米、イギリス、スイス、ドイツ、北欧など。
日本はハイ・コンテクストな文化だが、一方でマニュアル大好きで、規制・許認可でがんじがらめの一面も持つ。みんなできちっと規則を定めないと、日本民族は気持ちが落ち着かないのだ。
中国も日本と同様にハイ・コンテクストな文化を持つが、マニュアルは嫌いで、政府やお役人を信じない、徹底的な個人主義を貫く。日本とは対照的である。
口を開けば「日本人は・・・」「外国人は・・・」と愚痴をこぼす人がいるが、そんな話を真に受けないように。
これからは、普通の人が普通に国際ビジネスの舞台に立たされる。あなたも今日から、日本と中国、アジアと欧米を比較する多角的な文化指標を持とう。
読み方:ちーむ
チームとは、目標達成への意欲が強く、自立的に機能する人々の集団。チームはグループの一種だが、以下の点に特徴がある。
・チームにはリーダーが存在する Shared leadership
・チームメンバーには責任が生じる Accountability
・チームには絶対的な目標がある Purpose
・チームは協同して特定の成果物を作成する Work Products
・チームは問題解決に向けて積極的にコミュニケーションを図る Communication
・チームは目標に向かって真っすぐに行動する Effectiveness
・チームは目標に向かって協調して動く Work Style
【チームとグループの違いの例】
合コンに集まった男女は、「出会い」という共通目的のために集まったグループ(group)である。一方、男性陣が一致団結して比嘉君に彼女を作ろうと企んでいたら、彼らは立派なチーム(team)である。
読み方:ぐるーぷ
グループとは、特定の興味や価値観を共有する人々の集団。
学校や会社、宗教や政治団体、地域社会、親戚・地縁等は広義のグループである。
一般に、組織行動論で対象とするグループは2~20名規模とされる。これを狭義のグループと定義する。狭義のグループは、共通の目的や目標を持つ。
日本やイスラエルでは、グループは個人よりも重視される。米国や中国沿岸部の大都市では、グループよりも個人が尊重される。
週末起業セミナーでは、「起業家は、一人で何でもやろうとすると失敗する」と説く。特に、リソースが限られる週末起業家にとって、時間の浪費は致命的である。
ここで、グループを上手に機能させる5ステップ(*)を紹介する。
1. forming: グループリーダーを決める 2. storming: 目標と優先度、メンバー交流の仕組みを作る 3. norming: ルールを作る 4. performing: 目標達成に向けて一致団結して頑張る 5. adjourning: 事態急変したときに、上手に活動休止する
*The Five-Stage Model (Tuckman adn Jensen 1977)
元長野県知事の田中康夫氏は、強い個性で群集を惹きつける政治家だが、グループ運営は下手くそ。典型的な一匹狼である。彼の問題は、メンバー交流の仕組みづくりではないかと思う。
あなたの周りの一匹狼を見つけて、その人の欠点を分析してみよう。
読み方:こみゅにけーしょん
コミュニケーションとは、異なる人々がアイデアや考えを互いに交換し合う一連の行為(process)である。コミュニケーションのプロセスは6つに分割される。
1. 発想 Thought 2. 符号化 Encoding 3. 受領 Receiving 4. 復元 Decoding 5. 理解 Understanding 6. 反応 Feedback
コミュニケーションに不安がある人は、6つの行為のどこに問題が潜んでいるのかを自己診断しよう。主な原因はノイズ混入である。ノイズによって本来伝えたい意味が変化する。
商売の基本は、顧客とのコミュニケーションである。あなたが顧客と意思疎通を図れないとしたら、どちらかの文化や価値観、経験が余計なノイズを生み出しているに違いない。
全く同じ言葉を聴いても、受け手によって反応は全く異なる。煽り系のメッセージを好む顧客もいれば、胡散臭いといって敬遠する顧客もいる。
コミュニケーションの目的は情報共有ではない。相互理解である。さらにコミュニケーションの結果は、必ず行動を伴う。行動こそ命。
読み方:ぶんか
文化とは、特定の集団が持つ生活様式。 culture is a way of life of a group.
国や個人だけではなく、小さな組織や多国籍企業にも文化がある。
あなたの顧客の文化を知らずして、商品やサービスが提供できるはずがない。恐らく、あなたの想像以上に、人々の文化は起業活動に大きく影響する。
私の本業は中国ビジネスコンサルタント。なので、異文化コミュニケーションの理解が仕事の成功の鍵を握る。
文化やコミュニケーションを極めると、それだけで飯が食えてしまう。文化論は、いまや心理学と並び現代のビジネスパーソンの必須科目である。
文化は、バームクーヘンのような3層構造からなる。
第1層、すなわち最深部は、仮定である。誰もそうとは言わないけれど、全員が理解している仮定。例えば「モノより思い出」など。
第2層は、価値観であり、善悪の判断基準を提供する。第1層との違いが理解しにくいが、例えば「お客様は神様だ」など。
第3層すなわち、最も表面にあるのは、誰もが理解できる行動規範。例えば「みんなが集合するまで、乾杯はおあずけ」など。
あなたは、顧客の文化をどこまで深く理解しているか。独りよがりで的外れな提案をしていないか。ブログを書くなら、読み手の文化の核心に触れるよう心がけたい。
顧客の心の旋律を奏でるために、顧客の文化の第1層を刺激するメッセージを意識的に発信し続けよう。
読み方:しきんちょうたつこすと
資金調達コストとは、企業が資金を調達する費用であり、年率で表現される。通常はWACCと表記して、"わっく"と発音する。
WACCを算出するには、銀行からの借り入れ費用、株式発行による資金調達費用、社債発行費用などを求める。さらに税金も考慮しなくてはいけない。WACCは明快な数式で定義できるが、意味を理解するにはちと時間を要する。
あなたが、住宅ローン金利4%で銀行からマイホーム購入資金を調達したとき、(住宅購入ためのローンの)資金調達コストは4%である。さらに、両親から無利子で頭金相当額を借りることができれば、あなたの住宅購入のための資金調達コストはもっと低くなる。
【例題】個人の住宅購入のためのWACC
住宅ローンで3,000万円(固定金利4%)を調達 両親から無利子で1,000万円を調達
WACC=4%*[3,000/(3,000+1,000)] + 0%*[1,000/(3,000+1,000)]=3%
住宅購入を投資家の視点で評価するとき、あなたの住宅が資金調達コストの3%を上回る利回りを生まない限り、この投資は失敗である。
バブル時代には、土地を購入した後も地価がどんどん上昇したので、投資効率はよかった。ただし、WACC算出時には、地震や火事、地価下落のりリスクも十分に考慮に入れること。
とはいえ、個人でWACCを計算することはないだろうから、今日の話はあくまでも頭の体操ということで。
読み方:ざんぞんかち
残存価値とは、ある資産の減価償却が済んだ後に残った価値のこと。会計上の価値はゼロだけど、実際には中古品として売れることが多いので、その時の売価を残存価値とする。
一般には取得原価の10%とする。
パソコンの減価償却期間(耐用年数)は4年。つまり、新品パソコンも4年経てば会計上の価値はゼロ。ただし、まともに動いていれば、1-2万円くらいで売れるかもしれない。
あなたが保有する資産の残存価値を知ろう。有形資産だけではなく、知識や学歴・保有資格といった無形資産にも耐用年数はある。あなたの資産価値は、すでに残存価値だけかもしれない。
読み方:ボカ
簿価とは、会社が土地や機械設備、有価証券等の資産を購入したときの取得価格であり、帳簿に記載された金額のこと。帳簿価額の略称。
大昔、500万円で取得した土地が今では何百倍にも値上がりした。ところが、帳簿には取得価格の500万円としか記載されていないケースが山ほどある。
例えば、阪神電鉄が所有する甲子園球場の土地は簿価500万円なり。誰が考えても、これは正当な評価額ではない。かつての村上ファンドは、簿価と時価の差額で儲けようと企んで企業買収を仕掛けた。
簿価と時価(現在の価値)、企業はどちらの数字を用いて会計報告すべきだろうか。正解は、企業の財務戦略によって答えは異なる。
ただし、週末起業家は自分の資産を簿価ではなく時価で評価すべきである。
・自宅の資産価値 ・積み立てた年金の資産価値 ・各種保険の資産価値 ・メルマガ読者の資産価値 ・運営するブログの資産価値
パソコンなんて、買った瞬間に資産価値はほぼゼロである。中古パソコンなんて今時は誰も買いたくないし、そもそもパソコンは資産ではなく消耗品である。
読み方:エージェンシー・コスト
エージェンシー・コストとは、会社の株主の意に反して経営陣が自分に都合のよいように行動することを監視・抑制するためのコスト。
お茶の間で話題沸騰の米国系ファンドのスティール・パートナーズの行動原理は、エージェンシー・コストで説明できる。
株主が短期利益を追及しているのに、会社を運営する経営陣が利益を社内に溜め込むことを望んだら、そこに利益相反が生じる。
スティール・パートナーズ:「もっと配当を寄こせ」 ブルドックソース社:「成長するためには現金の内部留保が必要」
この対立にかかる費用がエージェンシー・コストである。
安定した運営を望む株主に対して、一発逆転を狙ってギャンブルを打つ経営陣がいたとき、そこにもエージェンシー・コストが発生する。
ギャンブルの結果、会社が潰れても経営陣は別の会社に転職すればよい。ところが、株主の資産は紙切れになる。
ギャンブルの結果、事業が大当たりすると経営陣は大儲けするが、株主の価値は思ったほど増えない。
やっぱり、株主と経営陣には利益相反が生じてしまう。
週末起業家を始めた夫と、それをしぶしぶ承諾した妻の関係でも、エージェンシー・コストが発生する。
夫=経営陣 妻=株主
エージェンシー・コストが高すぎると、週末起業どころではなくなり、次第に疲弊して勢いを失ってしまうだろう。気をつけるべし。
読み方:はいとう
配当とは、株主への利益分配の一手法であり、一般には各四半期に企業に内部留保された現金から株主に支払われる。
急成長する会社の配当は高くて、安定企業の配当は低い・・・、と勘違いしがちだが、これは間違い。
儲かっている会社だけが配当を出せるが、実際には低成長・安定企業が支払う配当の方がずっと高い。
成長著しい新興企業は、株主に配当するよりも現金を事業に再投資する方が好ましいと判断すれば、配当を支払うことはない。
「会社は誰のものか?」と問われると悩ましいが、「会社の資産は誰のものか?」と問われれば、即座に株主のものであると答える。
読み方:ふどうさんとうししんたく
不動産投資信託とは、商業不動産への投資を促進するために生み出された小口の所有権利である。この権利は、主にビルの賃料から生じる収入の一定割合に対するものである。
一般に、不動産投資信託のことをREIT(リート)と呼ぶ。REITの流動性は株式と同様に高い。これがREITの魅力の1つである。
REITが発明されたおかげで、巨大な商業不動産を個人レベルでも所有できるようになった。この発想は他にもいろいろ役立ちそうだ。
・映画投資信託(ある) ・アイドル投資信託(ある) ・東京五輪投資信託(?) ・地雷除去投資信託(?) ・サンゴ保護投資信託(?) ・伝統芸能保存投資信託(?) ・トキ復活投資信託(?) ・宝くじ投資信託(?) ・花火大会投資信託(?) ・温泉掘削投資信託(?) ・太陽光発電建設投資信託(?)
これからの信託を実現させたいなら、利益配分にかかる課税を撤廃すればよいと思う。
すなわち、特定の個人や企業のみが利益を享受する場合には、通常通り所得税やキャピタルゲインに課税する。信託にして、不特定多数が資産を小口所有する場合には、各々が得る利益に対して課税しない。
優れた起業家は、利益と税金は常にセットで考えるものである。
読み方:ぷろじぇくと
プロジェクトとは、始まりと終わりが明確に決められた独自性のある業務のこと。反対に、日常的に継続反復される仕事を定常業務という。
プロジェクトでは、達成すべき最終目標は明確だが、細かい各業務については曖昧な部分が多い。そこで、根回し・すり合わせなどの手法を駆使して、段階的に仕事を詳細化する。
週末起業家の活動は、プロジェクトと定常業務のいずれかで構成される。
「○月○日までにブログを開設するぞ」はプロジェクト。 「開設したブログを毎日更新」する活動は定常業務。
私たちは、華々しいプロジェクト活動の結果に一喜一憂しがちだが、成果をあげる週末起業家は定常業務の改善こそ、成功の鍵だと口を揃える。さすがに、成功者の視点は凡人とは一味異なる。
たまに、会社で新規事業立ち上げを担当したと自慢する週末起業家がいるが、彼らの多くは自らの週末起業活動を軌道に乗せられない。反復される地道な定常業務をこなせないのが主な失敗原因だ。
あなたは、プロジェクト活動の大半は定常業務が土台となっていることを正しく認識できているか。以上を理解した者だけが、起業家として活躍することが許される。
読み方:りゅうどうせい
流動性とは、ある商品がどれくらい他の商品と交換しやすいかを示す尺度。財務会計の世界では、換金のしやすさを意味する。
例えば、東証一部上場企業の株はすぐに現金化できるが、不動産はなかなか現金化できない。買い手が見つからない上に、価格交渉も難しい。不動産屋の仲介手数料もやっかいだ。
一部上場企業の株は流動性が高いといい、不動産は流動性が低いと表現する。
不安な状況下では、流動性が低い金融資産を持ちたくない。売却したいときに売却できないリスクを流動性リスクという。
週末起業家のビジネスにも流動性はある。時間の切り売りばかりして、本人がいないと回らないビジネスの流動性は低い。すなわち、転職や転勤などの事情で週末起業活動を辞めざるを得ないときに、事業を他人に譲渡・売却することができない。
反対に流動性の高いビジネスとは、広告収入を主体とするポータルサイト運営、読者数の多いメールマガジン事業など。
週末起業家は、必ずしもビジネスオーナー化を目指す必要はないが、たまには自分のビジネスの流動性を意識してみるのもいいだろう。
読み方:げんかしょうきゃく
減価償却とは、長期間にわたって使用する高額の設備・固定資産を購入した企業が、当年度に費用として一括計上するのではなく、使用期間に応じて毎年少しずつ費用分配する経理手法。
週末起業家のあなたは、今年200万円の自家用車を即金で購入したとする。今後、5年間は乗り続けたいと思っている。もし、減価償却の仕組みが適応されないとどうなるか。
あなたは、今年度末200万円を自動車購入費用として一括計上する。当然ながら、その分だけ今年度は利益が減る。小さな会社なら、それだけで赤字決算に陥る可能性もある。
ところが、自動車は来年も再来年も、そして5年後も価値ある資産として存在し続ける。
この場合、200万円を使用期間の5で割って、毎年40万円ずつ費用分配する方が、経理的に健全ではないかと考えたくなる。
つまり、減価償却を発明したことで、設備投資した年度だけ大赤字を記録して、翌年以降は黒字が続く、なんて事態を避けることができるのだ。
減価償却する期間や償却金額の決め方は、法律によって細かく定められているので、厳密には上記の限りではない。前出の自動車購入の例は、減価償却の考え方を理解する手助けとなれば幸いである。
あなたも、自分の資産管理に減価償却の考え方を適応してみてはいかが。資産とは、有形の金融資産だけではなく、知識・ノウハウ・学歴・人脈・肩書きなどの無形資産も含む。
そのためには、会社と同じように、あなたも定期的に自分の棚卸しをやってみよう。
すると、生涯有効だと思っていた「学歴」が、既に償却期間を終えて無価値になっていたり、新しく始めた趣味がとてつもない可能性を秘めた資産だったりするかもしれない。
最近の傾向は、償却期間を短く設定すること。
なぜなら、大枚をはたいて購入した自宅マンション、学歴や肩書き、資格、各種セミナーで学んだテクニックなどは、全てあなたの想像以上に短期間のうちに資産価値が償却されてしまうから。
正直さや責任感といった原理原則以外の資産は、すぐに陳腐化してしまうのだ。
読み方:たいしゃくたいしょうひょう
貸借対照表とは、ある時点において企業に蓄積された総資産の内訳を示す計算書のこと。英語表記からB/S(びーえす)とも呼ばれる。
総資産は、自分の資本と他人から預かった資本(負債)の合計である。すなわち、総資産=自分資本+負債。株式会社の場合は、自己資本のことを「株主資本」と呼ぶ。
貸借対照表は、企業だけの特権ではない。国や自治体でも計算できるし、私たち個人でも計算できる。
貸借対照表は、企業の財務体質を如実に示すレントゲン写真だとも言われる。見た目は元気な人がレントゲン写真を撮ったら、肺に影が写ってた!なんてこともある。
財務面の健康状態とて同じこと。安定した売上を確保できるのにもかかわらず、次第に疲弊する会社がある。
北海道夕張市の財政破綻が典型例。貸借対照表を厳しくチェックすれば未然に防ぐことができたはずだ。明らかに、行政の怠慢である。
同様に、個人の貸借対照表を定期的にチェックする者は少ない。すなわち、家計簿をつける主婦は多いが、家計の安全性を診断する貸借対照表については全く無知な状態である。
厳しいかもしれないが、これも家計の怠慢である。
読み方:フィナンシャル・リテラシー
フィナンシャル・リテラシーとは、財務の読み書き能力と直訳されるが、ここでは誰もが身につけるべきお金にまつわる基礎的な知識・教養と定義する。
具体的には、財務諸表や投資案件に記された個々の数字を理解して、大局的視野からお金を扱う意思決定を行うためにフィナンシャル・リテラシーは欠かせない。
株式投資をする際には、有価証券報告書(特に財務諸表)からこの会社の安全性や将来性を推測する。
週末起業家にとって重要なフィナンシャル・リテラシーは、個人資産をフローだけではなく、ストックとして理解する能力である。具体的には、家計簿をつける一方、自分の貸借対照表(B/S)を持つこと。
フローとは毎月の収支のことで、家計簿をつけている世帯ならおおよそ把握できる。
ストックとは蓄積された総資産を示す。現預貯金がいくら貯まったか、保有する株式の時価総額はいくらか、自宅マンションの現在価値はいくらか、過去に払い込んだ年金額はいくらか、生命保険の支払額はいくらか、などの質問に答えることで把握する。
先日、ある週末起業家の家計簿と総資産をみたら、5分もたたないうちに大幅に支出を減らして貯蓄を増やす助言ができた。
本来、こうした仕事はFP(ファイナンシャル・プランナー)の役割だが、フィナンシャル・リテラシーが高いとわずかな時間で直感的に有益なアドバイスができる。
この週末起業家は、たった2つの助言を実行しただけで、毎月3万円も支出を減らすことに成功した。節約されたお金は、週末起業のために投資される。
読み方:ないぶしゅうえきりつ
内部収益率とは、正味現在価値(NPV)がゼロとなる割引率である。IRRと表現することも多いので、覚えておこう。不動産投資では、内部収益率を使った投資実行の可否判定によくお目にかかる。
あなたが、起業ネタを思いついたとき、このネタに挑戦するか否かを判定するときにも内部収益率は用いられる。
・IRRの使用例 ネットショップを立ち上げるため、初年度に20万円の投資が必要。成功すれば、次年度から4年間にわたり毎年6万円の収益が見込まれる。
この起業のIRRは7.7%である。ところで、あなたはIRR 7.7%の案件に投資すべきだろうか。
ある人は「銀行に預けるよりも有利なので挑戦します!」というかもしれない。別のものは「起業は危険いっぱいなので、この程度のリターンではやりません」と投資をあきらめるかもしれない。
内部収益率は、エクセル関数IRRを用いて簡単に計算できる。
読み方:わりびきりつ
割引率とは、将来価値から現在価値を算出するときに使う割合のこと。ファイナンスの基本原則「今日の1円は来年の1円よりも価値がある」を信じる人は、利子率と同様な概念として、割引率をすんなり受け入れられるだろう。
・利子率のおさらい 現在の100万円を年利7%で運用したら、来年は107万円になる
・割引率で考える 来年の107万円を割引率7%で割り引くと、現在価値は100万円になる
ここで事例研究を1つ。あなたは、35年間支払い続ける年金払積立障害保険に加入しているとしよう。無事に60歳を迎えたら、5年間100万円が支払われる契約で、月々の支払額は12,800円とする。
仮にあなたの年齢を30歳、割引率を3%として、将来もらえる年金額の現在価値を計算してみよう。
60歳 100万円 100/(1+0.03)^30 = 42万円 61歳 100万円 100/(1+0.03)^31 = 40万円 62歳 100万円 100/(1+0.03)^32 = 39万円 63歳 100万円 100/(1+0.03)^33 = 38万円 64歳 100万円 100/(1+0.03)^34 = 37万円
以上から、将来もらえる年金総額は500万円を割引率3%で割り引いた現在価値は、およそ194万円。
一方、35年間の保険料の総額は537万円。(年金支給額は500万円)
この数字を見て「37万円の損失だね」とつぶやいたあなたは、大きな間違いを犯している。
月額12,800円を35年間払い続ける保険料の現在価値は、割引率3%で割り引くとおよそ330万円。
つまり、330万円の投資で194万円の年金を買っている。あなたは、「136万円の損失だね」と肩を落とさないといけない。
読み方:むりすくしさん
無リスク資産とは、元本が保証された安全な資産のこと。リスクフリー資産ともいう。
今のところ、日本国が機能不全になる可能性は極めて小さいため、日本の国債は無リスク資産とみなされる。同様に、郵便局や1000万円以下の普通預金も無リスク資産である。
ノーベル経済学賞を受賞したマルコビッツ氏は、合理的な投資家は一定比率の無リスク資産を保有するとよいと主張する。つまり、あなたの家計資産の一部を安全なところに預けると、より効率的に資産運用できるという。
逆にいうと、家計資産の一部をリスク資産に投資するのが世界の常識である。また、無リスク資産といっても、通常は3-5%の利回りを期待する。
起業家はリスクに対する正しい認識を持ちたい。リスクは管理すべきものであって、無条件に回避する対象ではない。
読み方:ぽーとふぉりお
ポートフォリオとは、いろいろな資産の組み合わせのこと。十分に分散投資された状態とは、十分に多様な資産で構成されたポートフォリオを有すること。
もし、目隠し状態で株式投資する銘柄を選ばないといけないとき、ファイナンスの基本原則から、2つの株式銘柄から構成されるポートフォリオよりも、30銘柄から構成されるポートフォリオがより安全である。
十分に分散投資されたポートフォリオの安全性(=リスク)は、市場全体のそれと一致する。最近は、個人でも世界中の資産を組み込んだポートフォリオを構成することできる。日本経済がポシャッても、アジア諸国やロシアが経済成長する限り、ポートフォリオ全体 が傷つくことはない。
週末起業を始めることは、人生のポートフォリオを充実させる最適な方法の1つである。特に、趣味を生かした週末起業は、ポートフォリオのリスクを低下させる効果が大きい。
読み方:かんのうど
感応度とは、ある証券が市場の動きに対してどの程度反応するかを示す指標。ベータ(β)とも呼ばれる。
ベータが1ならば、当該証券は市場の動きと完全に一致する。現実にはありえないが、もしある株式のベータが0ならば、その銘柄は市場動向には全く左右されない。
簡単なクイズ 次の各事業のベータ(β)の大きさを予想しなさい
(1)高級ブランド品の販売 (2)世界規模で展開するビール会社 (3)週末起業フォーラム
頭の体操と思って自由に発想してみよう。
答え (1)1<β (2)0<β<1 (3)β<0
解説 (1)高級ブランド品販売は景気に大きく左右されやすいので、βは 1よりも大きい。
(2)世界規模で展開する事業は、市場の影響を受けにくい。またビール消費量は景気変動の影響を受けにくい。つまり、人々は、豊かになっても貧しくなっても、相変わらずビールを飲み続けるのでβは0に近づく。
(3)あくまでも予想だが、世の中が不景気になって、社会不安が増殖すればするほど週末起業家は増えるのではないか。つまり、市場と反対方向に動くので、週末起業フォーラムのβは0より小さい。
読み方:しじょうりすくぷれみあむ
市場リスクプレミアムとは、市場の収益率と国債利回りとの差分である。
市場の収益率とは、投資家が市場全体に投資したときに期待する利回りである。市場全体が活性化し、リスク志向になると市場の収益率は上昇する。社会が沈滞して、人々が安全志向になると市場の収益率は下降する。
国債利回りが引き合いに出されるのは、国債が安全資産だと考えられているから。つまり、国債は無リスク資産の代表選手である。
1900年以降の米国の市場リスクプレミアムの平均は、年率7.6%であった。日本のそれは3-7%と言われる。
あなたの週末起業にも、期待する収益率があるだろう。もし、あなたが年率7%成長を望むとする。国債利回りが1.3%ならば、あなたの週末起業リスクプレミアムは、7.0-1.3=5.7%。
数字が大きいほど優れているとは限らない。あなたが高い収益性を望むということは、それだけ高いリスクを背負っているということ。リスク管理が下手な人は、いくら願望が高くても夢は叶えられないのである。
リスクプレミアムは、投資家の視点から週末起業を分析する一つの材料を与えてくれる。
前出の週末起業を実現するために、金融機関から年率6%の利息で事業資金を借りようとする。ところが、この利息では、せっかくのリスクプレミアムが全て吹っ飛んでしまう。
懸命な投資家なら、こんな週末起業に資金を投下するくらいなら、安全な国債を買った方が得だという結論に至る。
読み方:そんえきぶんきてん
損益分岐点とは、初期投資額と固定費と変動費が回収できるぎりぎりの販売件数。
初期投資が小さくて、固定費がほとんど要らないビジネスの損益分岐は低い。このため、多くの週末起業家は、より少ない売上で累積赤字から黒字に転換できる。
対照的に、初期投資額が大きい、あるいは膨大な固定費を要するビジネスの損益分岐は高い。週末起業で飲食店を始めようとすると、数百万円のFC加盟費用、数千万円の店舗取得費用が必要になり、累積赤字を解消するまでに最低でも5年を要する。
損益分岐点を分析するとは、投資回収に必要な最低ラインの販売数(売上)と期間(何年で黒字転換するか)を予測することに他ならない。
会社員として安定した収入源を持つ週末起業家は、独立したてのヨチヨチ歩き起業家と比べて、資金調達能力に優れ、より高い損益分岐点にも耐えられる。
このメリットを甘く見てはいけない。慌てて会社を辞める前に、起業家としてやるべきことはたくさんある。
読み方:ふくり
複利投資とは、金利収入をさらに多くの金利収入を得るために再投資すること。つまり、利子が利子を生む。対照的に、単利投資(simple interest)では、金利収入は再投資されない。
かのアインシュタイン博士が「複利」こそ人類最大の発明だといったのは有名。
複利はあなたの実生活でもとても役立つので、興味のある人は以下を暗記しておこう。
・金利7%で10年複利投資すると、元本は2倍に増える ・金利26%で10年複利投資すると、元本は10倍に増える ・日本の長期国債の金利(利回り)は1.6~1.8% ・日本の普通預金の金利は0.2% ・米国の銀行には金利5%強の普通預金も存在する ・米国や欧州の金利は上昇傾向であり、日本との格差は広がる一方 ・シンガポールの年金ファンドの平均運用利回りは9% ・米国ハーバード大学の15兆円基金の運用利回りは15%
今夜の週末起業ゼミナールで紹介する「ベトナム株投資で3億円」と聞くと、遠い世界の夢物語のように感じるかもしれない。だが、志ある会社員なら十分に実現可能な運用形態である。
複利の力をあなどるなかれ http://www.shumatsu.net/semi.html
読み方:げんざいかち
現在価値とは、将来得られる価値を現在の金銭価値に置き換えたもの。現在価値が重視される理由は「今日の1万円は明日の1万円よりも価値がある」というファイナンスの基本原則に基づく。
例えば、年率7%で成長する定期預金に1万円を預けると、10年後には10万円になる(複利で運用)。ということは、10年後の10万円の現在価値は、金利7%で割り引いたとき1万円である。
2007年6月27日に開催される週末起業ゼミナール講師の酒枝氏は、ベトナム株投資で3億円を稼ぎ出したが、元手はたったの100万円。彼の資産は3年でおよそ100倍に成長した。
2004年にベトナム株投資を始めた時点に立ち戻る。ゼミナール講師にとって、3年後すなわち2007年時点の3億円の現在価値は、たったの100万円であった。
週末起業フォーラムの藤井孝一代表は、理念のない拝金主義や不労所得願望を嫌う。だが、優れた起業家が有する優れた投資マインドを否定するものではない。
週末起業ゼミナール「ベトナム株投資で3億円稼いだ男に聞く」 http://www.shumatsu.net/semi.html
読み方:ぶろぐぱーつ
ブログパーツとは、ブログのサイドバー領域に貼り付ける組み込み型のプログラム部品。多くは第三者によって無償で提供されるので、利用者は所定のHTMLコードをブログに埋め込むだけでよい。
ブログで口コミを仕掛けるなら、ブログパーツの手助けは有効。何でもいいので、口コミする「きっかけ」が欲しいところ。
実は私、昨年上映された映画「エ○ロ○ 巨大企業はいかにして崩壊したのか?」のマーケティングを仕掛ける側にいたことがある。 (ここだけの話^^;)。
いわゆる、ブロガーによる口コミマーケティング。私は企画者ではなく、ブロガーとして情報発信する立場で参画した。
[手順] 1. 無料試写会に招待される 2. 映画の感想をブログに書き込む 3. トラックバックしまくる 4. 以上
娯楽性ゼロの完全ドキュメンタリー作品だったので、残念ながら、日本では流行らなかった。しかしながら、悪い口コミが流れる「炎上」現象も見られなかったので、評価は可もなく不可もなくといったところ。
読み方:にんちかんよ
認知関与とは、見込客がある商品の関連情報を「もっと知りたい」「もっと集めたい」と感じるマニア度。知識の蓄積そのものを楽しいと感じるくらいにハマったかどうかを示す。
ある商品への認知関与が深いとは、よりマニアックにハマッているという意味。
ポケモンが世界中で人気を博した理由の一つは、認知関与の深さで説明できる。ポケモンの仕掛け人は、アニメ番組に加えて、カードゲーム、おもちゃなど次々に新しい媒体で子ども達に刺激を与えた。
趣味を活かした週末起業家は、見込客の認知関与を深める努力が絶対に欠かせない。
例えば、折り紙分野で起業するなら、次のような活動を通じて見込客の認知関与を深めよう。
・次々と新しい折り紙作品を展示する ・折り紙の歴史、種類を幅広く紹介 ・折り紙クイズ、折り紙Q&Aを掲載
成功の鍵は、マニアな見込客の「もっと知りたい」「もっと新しいことを学びたい」という知的欲求を刺激し続けることである。
読み方:ものがたりまーけてぃんぐ
物語マーケティングとは、広告メッセージを物語に乗せて発信するマーケティング手法。
よくある物語マーケティングは次の2パターン。
・商品開発の苦労話や生産者の思いを物語形式で紹介 ・テレビCMをストーリ仕立てで発信
前者は、最春館製薬、やずやの「雪待にんにく卵黄」など。後者は、鈴木京香演じる東京電力のオール電化が有名。
マーケティングで物語性を打ち出すことで、単なる機能紹介ではなく、「省エネ」「安全」といった便益が分かりやすく相手に伝わるようになる。
もし、あなたがブランドを確立したいのなら、認知関与を深めるために物語やクイズを活用したい。一貫したストーリーがあればこそ、使用場面や使用者を特定したメッセージが市場に浸透する。
読み方:すきーま
スキーマとは、消費者の心に刻まれた商品やサービスのあるべき姿のこと。
近年の消費者金融(サラ金)のテレビCMは各社同じフォーマットであることにお気づきだろうか。すなわち、制服を着た女性オペレーターが登場して「ご利用は計画的に!」とにっこり笑う。
視聴者の心には、制服女性やチワワ(犬)といえば「サラ金!」というスキームが出来上がっているので、認知しやすいのである。
これは、消費者金融各社が不祥事を起こす直前まで有効に機能したスキーマ活用の成功例である。
読み方:しょうひんかんよ
商品関与とは、商品そのものに対する入れ込み度合いのこと。商品関与が極めて深い人は、しばしば○○通として崇められる。
一方、ブランド品が大好きな人種にとって、大事なのは商品そのものよりもブランドである。この場合、ブランド関与が深いという。
今年、私はMLBに移籍した松坂大輔にはまっている。大リーグ中継はNHKの独占だが、NHKが全国ニュースで松坂人気をあおることで、私たちの松坂関与はずいぶん深まった。
松坂への需要が喚起されたおかげで、市場全体のパイが広がった格好となり、全てのTV局・スポーツ紙が恩恵を受けたと考えられる。
読み方:しんふろいとは
新フロイト派とは、パーソナリティは社会的な関わりによって形成される主張する心理学者フロイトの弟子たちの学派。
・フロイト派:パーソナリティは幼児期に形成 ・新フロイト派:パーソナリティは大人になっても変わり続ける
新フロイト派によるパーソナリティ分類法
1 追従型:困難に遭うと人を頼る 2 自己主張型:困難に遭うと行動的、積極的、競争的に対処 3 遊離型:困難に遭うと人から離れて独りで解決しようとする
マーケティングへの応用例を紹介する。百貨店の店員がお客に声をかけるタイミングを考えてみよう。
追従型の客: 店員から声をかけられると「いや」と言えないので、声かけが購買促進につながる。ただし、嫌な思いを感じると次から来店しなくなる。
自己主張型の客: 基本的に店員からの声かけは不要。用があれば自分から呼びつける。
遊離型の客: そもそもデパートでの買い物を敬遠しがち。できれば誰とも話さず、ネットで買い物を済ませたい。
見境なく客に声をかける店員はアホである。ちなみに、中国の百貨 店では店員は遠慮という単語を知らない。国民性の違いとも言えるかもしれない。
長期的な顧客創造を志すなら、百貨店の店員はお客が望むタイミングで適切な言葉をかけるべきである。つかず離れずの精神は、国や文化の違いを超えた共通指針である。
読み方:さいこぐらふぃっくす
サイコグラフィックスとは、見込客のライフスタイルを研究し、思考や価値観、行動志向などの特性よって見込客を細分化する消費者分類法。
属性とは、年齢や所得、職業や職制など人口統計上の特性。ライフスタイルとは、活動、関心事、意見の特性。
一口に「30代・男性会社員・都市部」といっても、ビジネス書を読み漁り自己啓発に大金をつぎ込むモノと、競馬新聞を片手に週末は競馬場に足繁く通うモノのライフスタイルは全く異なる。
Windows vistaが発売されたらすぐに飛びつくイノベイターと、未だに携帯電話すら持たないラガーズの行動様式は全く異なる。
最近は属性を無視して、ライフスタイルだけで見込客を分類する会社も増えてきた。つまり、性別や年齢、居住地に関わらず売れる商品が増えてきた。
読み方:でもぐらふぃっくす
デモグラフィックスとは、見込客の年齢、性別、所得、職業や職制、居住地など人口統計上の属性によって見込客を細分化する消費者分類法。
見込客の属性を知ることは、マーケティング調査の基本である。
「団塊の世代」は、典型的なデモグラフィックスによる分類である。リゾート地への移住支援ビジネスでは、見込客の可処分所得をよく考えないといけない。持ち家か借家も重要な属性だ。
ところが、地域のコミュニティ活動に熱心な熟年夫婦は、リゾート移住計画に興味を示さないだろう。酒タバコ、ギャンブル好きな旦那がいる所帯とロハスLOHASな所帯でも行動様式が全く異なる。
近年の多様化した社会では、見込客の属性だけを見ても効果的なマーケティング活動は行えない。
読み方:ふっと・いん・ざ・どあ・てくにっく
フット・イン・ザ・ドア・テクニックとは、小さなことを承諾した後では、大きなことも承諾しやすいという心理特徴を使った巧妙なセールス技法。
社会心理学の名著「影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか」で紹介された「コミットメントと一貫性」の応用技である。
保険外交員もフット・イン・ザ・ドア・テクニックを恒常的に使っている。
年配主婦をターゲットにした医療保険は「女性特定の病気に手厚い」という切り口で攻めている。加入者は主婦だが、購入者は本人ではなく配偶者かもしれない。
購買への第一歩は平日の朝番テレビCM。台所感覚のふつーの「おばちゃん」が登場して共感を誘う。次に、旦那と相談して資料請求する。
この過程でアンケート記載や無料診断などを受ける。小さなことを承諾したら、徐々に大きなことを承諾させられる。いつの間にか、高額な保険商品を買わされる。
読み方:こてんてきじょうけんづけ
古典的条件付けとは、見込客が自分の意思とは関係なく条件反射により広告に反応する性質を持つこと。有名なパブロフの犬の実験が原型である。
「餌を与える前にベルを鳴らすと犬は自動的によだれを垂らす」
あなたもレモンや梅干を見ただけで唾液が分泌されるだろう。これも、古典的条件付けの典型である。
政治家の選挙ポスターに子供や動物の写真が多用される理由も、古典的条件付けの理論で説明できる。
なぜかオヤジが子供と手をつないでいるが、有権者は無条件に「人間的」「愛情」「親近感」という気持ちを覚える。政治家なんて海千山千のオヤジなのに、私たちは条件反射的に親しみやすいイメージが刷り込まれてしまう。
読み方:ごかん
五感とは、視覚、聴覚、触覚、味覚、そして嗅覚の5つの感覚のこと。人間は五感すべてに刺激を受けたとき、最も脳が活性化される。加速学習やマーケティング分野での研究が盛んである。
最近は、インターネット上でも動画や音声を駆使したマーケティング手法が花盛りである。それでも、味覚や嗅覚への刺激はきわめて小さい。
そこで注目されるのが物語である。物語形式の広告は、五感をフルに刺激することができる。例えば「梅干」という単語を見ただけで、口の中が酸っぱくなる。人には想起する力が備わっているからだ。
例えば、高額で複雑な保険商品のテレビCMにも応用できそうだ。
じゅうじゅうと煙がでる焼き鳥屋で、定年を間近に迎えた男性サラリーマンの会話のシーン。帰宅して妻と会話する。後日、娘から電話がかかってくる。孫をだっこする。数日後、犬と散歩中に保険商品の看板が目に入る、帰宅すると新聞の1面広告が目に入る。
「お、資料請求するだけで豪華景品があたるのか!」と気づく。
とりあえず資料請求だけはしてみるか、と電話を手に取る・・・。のような流れのCMを数回シリーズで企画する。
読み方:くちこみ
口コミとは、正式な広告宣伝媒体を介さず、人々の噂によって商品やサービスの特徴が伝わっていくこと。よい口コミよりも、悪い口コミの方が何倍も早く伝わる。
世の中には、口コミしやすい商品と口コミしにくい商品がある。
育毛剤やカツラは、本来口コミが広がりにくい商品だと思う。髪がふさふさになったので皆に大声で自慢したいかというと、どちらかといえば「いつの間にか」「人知れず」髪の毛が豊かになることを望んでいるのではないか。この点、ダイエット商品とは異なる。
世の中には、コンセプトの意外性から口コミしやすい性質を持つ商材もあるだろう。しかし、決め手はやはり商品力に他ならない。
育毛剤の話題に戻す。本当に商品力に優れているのなら、ユーザー会を結成して、誰が一番ふさふさになったかコンテストを主催すると盛り上がるに違いない。参加させることで、商品への思い込み・入れ込み度が高まること間違いなし。
口コミは、消費者が主体となって参加することで威力が増すものである。
読み方:ぱーそなりてぃ
パーソナリティとは、心理学でいう人格や性格のこと。マーケティングの世界では、広告メッセージや周囲の環境にどのように反応するかを決める心理的特徴と定義する。
1つおもしろい話を紹介しよう。
心理学者のフロイトは、パーソナリティは次の3要素からなると説いた。
イド(id)は本能的、衝動的な部分。超自我(superego)はイドの正反対、本能にブレーキをかける理性的な部分。自我(ego)はイドと超自我のバランスを図る合理的な部分。
優秀なマーケッターは、上記3要素を刺激する広告メッセージを発信する。手順はこうだ。
まず、見込み客の頭の中にいる悪魔と天使を戦わせる。
悪魔「会社なんか辞めて、独立して自由に仕事したい」 天使「独立なんてとんでもない。今の職場で実績を出すのが先だ」
広告によって、普段心の奧に隠された心の葛藤がおもいだされる。 即座に追うちをかけるように次のメッセージを発する。
「会社を辞めずに週末起業すればよい!」
このメッセージは、見込み客の「自我」をほどよく刺激する。
ダイエットコークや糖質0の発泡酒なども、「自我」に正統性を与えるすぐれた商品である。
あなたの見込み客のイド(id)と超自我(superego)を戦わせよ。そして、あなたの商品・サービスが、戦いに終止符を打つ自我(ego)の強い味方であることを訴えよう。
読み方:せいひんしよう
商品仕様とは、売り手が定める商品の性能や特徴のこと。具体的な数値や明確な文章で示される。
一方、顧客は商品仕様そのものではなく、商品から得られる価値や便益で商品を評価する。顧客満足を決定する要因は、何といっても品質である。代表的な品質の7要素を挙げる。
・性能 ・信頼性 ・耐久性 ・機能性 ・精密性 ・修理可能性 ・外見
「100円ショップの製品はすぐに壊れる!」は、耐久性への不満。「メニューの写真と実際に出てきた料理が違う!」は、精密性への不満である。
商品の品質を自慢するとき、具体的にどの要因が優れているのかを自覚しよう。胡散臭い中古車や情報商材の購入を迷っているなら、品質の7要素をそれぞれ個別に評価すればよい。
読み方:ろすかいひ
ロス回避とは、人は何かを得る喜びよりも、失う痛みの方が大きいという性質。一種の偏見ともいえる。
以下のセールストークは、人間の「損したくない、今買わなきゃ」という心理を突いた巧妙な戦術である。
・期間限定です、今すぐクリック! ・今日契約してくれるなら、なんと9,800円でご提供します!
人の錯覚や偏見を利用するのが優秀なマーケッターであるが、悪意を持つ者に利用されるとおそろしい。
週末起業塾で何度も指摘するように、マーケティングで心理テクニックを利用する際には、誠意と専門家としての自覚を忘れないでほしい。使用上の注意をよく読んで正しくお使いください。
■ 心理マーケティング・クイズ
「全品10%引き」と「送料・手数料無料」、一般の消費者はどちらをより好むだろうか?
読み方:まいぼつひよう
埋没費用とは、既に支出されてしまった投資であり、事業から撤退しても絶対に回収できない費用のこと。サンクコストとも呼ばれる。
人は、失ったものの価値を過剰に評価する癖がある。このような錯覚を埋没費用の誤謬と呼ぶ。「覆水盆に返らず」は、埋没費用を気にしちゃいけないことを教訓とすることわざである。
株式投資で「損切り」が難しいのは、人は埋没費用を必要以上に惜しむことから。埋没費用は絶対に回収できないので、きっぱりと忘れた方が良い。
ところが、あなたが会員制ビジネスを提供する側だと、あなたの顧客が埋没費用を忘れてしまうことは不利益となる。たとえば、入会時に1年分の費用を前払いさせたり、高い入会料を取ったりすると、顧客のリピート率が下がってしまうことが研究で分かっている。
高い会費を支払っていると自覚する顧客は、元を取るために一生懸命に活動するだろう。ところが、会員活動にそれほど熱心でない顧客は、入会時の支出の痛みを忘れてしまって、継続する意欲が続かない。
現在、団塊の世代などをコミュニティ化する事業計画が目白押しだが、課金方法を誤るとコミュニティ活動はすぐに尻すぼみになる。事業を生むのはたやすいが、継続することは本当に難しい。
読み方:きしょうせい
希少性の原理とは、人は機会を失いかけると、その機会をより価値あるものとみなす性質のこと。
よちよち歩きの幼児ですら、希少性の原理が当てはまる。人は制限されると余計に欲しくなる性質を持つ。男性諸君が熱烈に支持するチラリズムも希少性の原理で説明できる。
・期間限定 ・数量限定 ・今すぐクリック! ・不倫に燃えるカップル ・トイレットペーパー品切れ事件 ・米騒動 ・たまごっち現象 ・検閲
希少性の原理もマーケティングで大活躍だが、ネット上には胡散臭いセールスレターがわんさかあり正直うんざりする。あなたは誠実さを忘れないでほしい。むやみに競争をあおらないでほしい。
読み方:けんい
権威のルールとは、偉い先生やお役人などが放つ権威に服従してしまう人の悲し性である。権威に対する深く根ざした義務感と関係がある。
日本人は権威に弱いといわれるが、海外の研究でも人は同様に権威に盲目的に従うことが分かっている。
あらゆる売り込みの場面で権威のルールは活用される。大学教授の監修、学会発表、芸能人・著名人の推薦、出版実績のPRなど枚挙にいとまがない。
「影響力の武器」によると、悪意をもった権威者から身を守るには、次の2つの質問を発するとよい。
・この権威者は本当に専門家なのか? ・この専門家はどの程度誠実だと考えられるか?
週末起業塾の塾生がマーケティングで権威のルールを用いる際には、専門性と誠実さを絶対に失わないこと。これを無くしたら、悪魔に魂を売ることになる。
読み方:こうい
好意のルールとは、自分が好意を持っている知人から何か頼まれると、ほとんどの場合イエスと言ってしまう単純な法則。
ある種の人は、初対面でも共通の知人を探しだそうと躍起になる。「あなたは沖縄出身ですか。それじゃ比嘉さんを知っていますか」などと、無理やり相手とつながりを持とうとする。
これは、好意のルールを使う典型例である。共通の友人を見つけだすことで、あなたと絆を作ろうとしている。これは承諾誘導のプロが使う基本技だが、中には無意識のうちであなたに影響力を及ぼそうする者もいるので厄介だ。
好意の絆の効用は絶大である。似たもの同士は惹かれあうが、これも好意のルールの一種である。類似性は外見のみならず、意見・価値観・宗教・郷土など、少しでも共通点があれば何でも構わない。
あなたもマーケティング活動で好意のルールを用いよう。使い方はとても簡単。あなたが好きな見込み客に向かって、素直に気持ちを伝えよう。あそこがいい、ここが素晴らしいなど余計なお世辞はいらない。評価するな、フィードバックせよ。
読み方:ふぃーどばっく
フィードバックとは、相手の言動や印象を映し出す鏡となったつもりで言葉で伝えること。
狭義のフィードバックでは、相手を評価しない、命令や助言を与えない、余計な感情を加えない。つまり、あなたは鏡に徹して、あくまで感じたままを相手に伝えればいい。
ブログやSNSで相手にフィードバックするときには、事実に基づき分析して、論理的に伝えるとよいだろう。必要ならば、「もっと○○した方がいい」と簡単な助言を与えてもよい。
ブログやSNSでは、自己主張の垂れ流しに注意したい。Web2.0時代には、仲間にきちんとフィードバックを与える姿勢こそ評価される。
相手を思う気持ちがないと、本気でフィードバックできない。特にマイナス面を指摘する際には勇気がいるが、そこを避けると成長はストップする。反対に、繰り返しフィードバックを与えることで自分も成長するものだ。
フィードバックの効用は精神論では終わらない。フィードバックは、Web2.0時代に欠かせない集合知を作る能力を磨く最良の手段である。いちいち書き込まないと磨かれない。
この主張は、企業のブログマーケティングを成功させる秘訣でもある。
読み方:しゃかいてきしょうめい
社会的証明とは、見込客が購買を迷っているときに他人の意見を参考にする傾向があること。他の大勢がやっているから、自分も・・・思わせるテクニック。
世界的な名著「影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか」では、TVのバラエティー番組で使われる「録音笑い」が代表例として紹介されている。
ネット上では、社会的証明のルールを利用した販売促進活動は枚挙にいとまがない。
・オンライン書店の“この本を買った人はこんな本も買っています” ・「人気ランキング第一位」「市場シェアNo.1」 ・有名人の○○さんも使うスキンケア(権威のルールともいう)
ここでクイズ。
政治家のポスターに子供や動物の写真が多用される理由は? (オヤジがなぜか子供と手をつないでいる)
読み方:こみっとめんとといっかんせい
コミットメントと一貫性とは、人は一貫性を保ちたいという気持ちを持っていて、それが人間の行動を動機付ける力となる理論。
社会心理学の名著「影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか」で紹介された、人を動かす6つの基本ルールの一つ。
ビジネスや投資活動において損失を確定させる「損切り」が難しい理由は、コミットメントと一貫性のルールで説明できる。
負け癖をもつ人がよく口にするセリフが、「これまでに○○万円も投資してきたのに、今更やめられるか!」。
週末起業家もコミットメントと一貫性を利用して、見込み客に影響を与えることができる。アンケートの協力は典型的なテクニックである。
・最初に「Yes」と答えられる質問を投げかける ・次も「Yes」と答えられる質問を投げかける ・・・・ ・最後にこの勢いを借りて一気にクロージングする
もちろん、悪徳キャッチセールス業者も同様にこのテクニックを利用できる。
読み方:へんぽうせい
返報性とは、「他人がこちらに何かの恩恵を施したら、似たような形でそのお返しをしなくてはならない」という気持ちになること。
世界的な名著「影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか」では、人を動かす強力な方法の一つとして返報性のルールが紹介されている。
おかえしの理論とも呼ばれる。先に無料で与えて、「お返しをしなきゃ」と思わせるテクニックである。
・ドモホルンリンクルの無料お試しセット ・スーパーの無料試食 ・無料小冊子の提供
ネットでモノを売る週末起業家には絶対に欠かせないテクニックである。
読み方:あんもくち
暗黙知とは、言語・数式・図表で表現できない勘・度胸・経験に基づく知識や知恵のこと。反対に暗黙知でない知識や知恵を形式知(explicit knowledge)という。
職人の持つ伝統の技、お年寄りが知っている昔ながらの知恵などは典型的な形式知。NHKドラマ「ちゅらさん」に登場するおばーは暗黙知の宝庫である。
大将だけが知っている秘伝のスープの作り方は暗黙知。誰かがスープのレシピを書いた途端、それは形式知となる。
ここで、ひとつ質問。ビジネスにおいて良好な人間関係を構築する秘訣は何だろうか。
それは暗黙知だといってお茶を濁すのも1つの手だが、起業家ならもっと深く議論したい。例えば、道具や仕組み・ルールを補助的に使えば、人間関係の円滑化にきっと役立つだろう。
もし、良好な人間関係の秘訣は「マメさ」と説く人がいれば、「マメさ」の定義を聞くことだ。一日に何回メールすればマメなのか、そこを明確化することから始めよう。
読み方:じんみゃく
人脈とは、仕事に役立つ人間関係。仕事やお金に直結する人脈もあれば、間接的に影響を与える人脈もある。
人脈は相互作用する。どちらかが与える一方で、どちらかがもらい続ける関係ではない。個人的には、ギブアンドテイク(Give and Take)よりも、ギブアンドギブン(Give and Given)の方が好きである。
人脈というと社外ばかりに目を向けがちだが、異業種交流会でやみくもに名刺交換を繰り返しても意味がない。100名のお友達より1名のビジネスパートナーを持つ方がよい。これがビジネスにおける人脈の極意である。
そのためにも、まずは人脈の棚卸を始めよう。人によっては、社内人脈の強化が効果的かもしれない。「灯台もと暗し」は時代を超えた普遍的な教訓である。
読み方:じーてぃーでぃー
GTDとは、David Allen氏の著書「Getting Things Done」の頭文字3文字。一言でいうと、忙しい現代人のための仕事術。
従来は、時間管理(time management)の重要性が叫ばれていたが、最近では時間そのものではなく自分のエネルギーを管理する手法が求められる。GTDはそのために編み出された。
エナジーマネジメントは、全てのビジネスパーソンに欠かせない新しい自己管理術である。以下は従来感覚の仕事術であるが、GTDではない。
・SEO対策のために○○○を使おう ・メーラーは○○、テキストエディタは○○が便利 ・毎朝起きたら、まず○○をチェックして、次に○○ニュースを見る ・新聞は一切読みません、その代わり○○から情報を得る
GTDは流行である。そのため、無思慮な人たちによって間違ったやり方が広められる恐れがある。だが、日常業務に忙殺される忙しいビジネスパーソンこそ、今の時期に試してみる価値がある仕事術である。
読み方:きせつへんどう
季節変動とは、1年を周期として毎年同じ季節ごとに決まって観測される規則的な動き。天候、取引慣習、社会慣習などが影響して、ビジネスに様々な彩りを与える。
ところで、先月から今月にかけて、なぜか急に週末起業セミナーの受講者が増えている。これは、東京だけではなく全国的な傾向である。しかも原因不明。
週末起業フォーラム事務局によると、セミナー参加人数には若干の季節変動はあるものの、この時期に急激に増える理由が分からないという。
いくつか仮説を立ててはいるが、今のところは本当に謎である。そこで、あなたに質問。一体何が起こったのだろうか。原因を推測しなさい。
読み方:こんさるたんと
コンサルタントとは、特定の専門分野を持ち、顧客の依頼に応じて、問題解決や経営改善の指導・助言をする専門家。基本的には、手を動かさず口を出すだけの仕事である。
ここでクイズ。なぜ、コンサルタントは顧客からお金をいただけるのだろうか。コンサルタントが提供する価値とは一体何だろうか。
これは難問である。
先日、週末起業塾mixiの塾生に聞いてみたら、なかなか「これ!」という回答はで出てこなかった。なぜ難しいのか。それは、ほとんどの人は、コンサルタントにお金を払った経験がないからである。
試しに、あなたの周りで、コンサルタントやコーチング・カウンセリングにお金を払ったことがある人を探してみよう。
もし見つけたら、その人に、なぜ自腹を切ってまでコンサルタントやコーチを雇ったのかを聞いてみよう。
分野は違うが、占い師にお金を払う気持ちとコンサルタントにお金を払う気持ちは似ているかもしれない。似ていないかもしれない。
顧客がコンサルタントにお金を支払う最大の理由を1つだけ挙げるとすれば、それは「未来への期待料」である。バラ色の未来を描くコンサルタントは、昔取った杵柄や能力の有無によらず高い報酬を得る。
■ e-bookとは【e-book】 読み方:いーぶっく
e-bookとは、パソコンやPDA、携帯電話等から閲覧できる本の総称。一般には電子書籍と訳されるが、情報起業の世界で用いられる狭義のe-bookはPDF形式の小冊子である。
最近は「情報起業」という言葉が一人歩きしているので、情報起業家は胡散臭いと思われることが多い。
狭義のe-bookは誰でも簡単に作れる。例えば、あなたが「受験教育」を専門分野に起業したいなら、次のような内容のe-bookを考えてみよう。
題名:あなたのお子さんの私立受験は間違っていませんか?
・私立受験には□□□の問題があることをご存知でしょうか ・□□□に気づかぬまま受験を続けると大変なことになります! ・でも、ご安心ください。□□□をすれば大丈夫です。 ・ただし、対象者は□□□する人だけです。 ・今すぐ、□□□をしてください。そうすれば成功間違いなし!
これは、有名なPASONA(パソナ)の法則をセールスレターを応用して、わずか3分間で書いてみた。ちょっとした訓練を受ければ、巧みな文章術で誰でも簡単に見込み客を騙すことができる。
だからこそ、これからの起業家は、高い理念と妥協を許さない基準を持ちつづけたい。少なくとも、週末起業塾では、口先だけで志の低いインチキ起業家はお断りである。
読み方:ば
場とは、週末起業フォーラムが提唱する商品形態の1つで、見込み客の仕事や趣味の活動を支える基盤となる環境やインフラのこと。
場を売る商売の代表例は、人材派遣ビジネス。ネット上ではポータルサイトやマッチングサイトも場を売るビジネスに分類される。
私が主宰する「週末起業塾 in mixi」も場を提供するサービスの1つ。コミュニティー運営は典型的な「場」のビジネスである。
コミュニティービジネスは、参加者に対してどんな価値を提供するだろうか。
法人相手の商売では、基本的には何らかの「問題解決」を与える。だが、個人相手の商売では、問題解決だけではなく様々な価値を提供する。
例えば、入会すること自体に誇りを感じる超有名ゴルフ倶楽部の会員権。初出産後のママが公園デビューを果たす前のドキドキ感を和らげる「ご近所ママコミュニティ」への参加。
ここで簡単なクイズ。
タレントのファンクラブ運営者は、参加者にどのような価値や便益を提供しているだろうか。
読み方:もんだいかいけつ
問題解決とは、ビジネスや日常生活における様々な問題に対して、最適な解決策を最短距離で発見し実行すること。
他人に解決策(solutions)を説明する時には、可能な限りその根拠を明示すること。まず、問題解決の基本プロセスを確認する。
1.問題抽出 2.原因分析 3.課題に置き換える 4.有効な解決策を打ち出す
初心者は、問題と課題を混同しがち。また、原因を分析しないまま、問題を裏返しただけの課題を提示しがち。
悪い例「問題は売上減少です。ですので課題は売上アップです」
これではバカ丸出しである。
また、短期と中期の視点をごちゃ混ぜにして問題解決を語ると、余計に問題がややこしくなる。これは中級者でも失敗しやすい。
問題解決のプロセスでは、常に時間軸を頭に入れながら、実際に紙の上に書き出して考えよう。
読み方:そんぎり
損切りとは、ビジネスや投資活動において損失を確定させる行為。
株価下落の局面では、これ以上赤字が膨れる前にあなたが保有する株を処分した方が良い。
ビジネスでも同様で、これ以上突っ走っても成功の見込みがないと分かったら直ちに活動を中止すべきである。過去に投資額など関係ない。
よくある間違い発言は「これまでに○○万円も投資してきたのに、今更やめられるか!」。男女関係でも同様な発言がみられるが、将来幸せになれないと分かったら勇気を持って損切りしなくてはいけない(と思う)。
欧米企業のプロジェクトでは成功率が高い一方で、プロジェクト中断が非常に多い。つまり、途中で「やーめた」とプロジェクト自体を諦めてしまう。ところが、日本のプロジェクトでは、途中で中断することはあまりない。
日本人の感覚だと、プロジェクト中断は「最悪のケースである。だが、もしかしたら欧米人の感覚では、「失敗」が目に見えているのに最後までプロジェクトを遂行する方が最悪ケースなのかもしれない。
週末起業家は正しい「損切り」の方法を習得しよう。
読み方:しょうひん・さーびす
商品・サービスは、顧客に価値や便益を与える手段として存在する。週末起業をはじめる手順を思い出そう。
1. 起業の決意をする 2. 専門分野を決める 3. 肩書きと名刺を作る 4. 情報を発信する 5. 4つの切り口で商品を考える 6. 商品に顧客を掛け合わせる 7. 商品化する 8. ビジネスモデルを作る 9. 開業する(商品を売る)
商品・サービスは第5段階で考えるが、具体的な商品が思い浮かばない初心者は、まずは「情報発信ありき」でも構わない。実は、私もそのタイプであった。そして、あの森英樹先生も、実は情報発信ありきで週末起業を成功させた一人である。
森英樹先生の場合は、とりあえず周りが喜ぶから、との理由でメルマガ「経営戦略考」をスタートさせた。そのうち、外部から広告出稿の依頼が舞い込むようになった。すると、こう考えるようになった。
「メルマガで他人の商材が売れるのなら、自分の商材はもっと売れるのでは?」
その結果、週末起業フォーラムやコーチング講座(銀座コーチングスクール)が誕生したという。ご参考までに。
読み方:きょうかん
共感とは、相手の感情をあたかも自分自身のものであるように感じること。共感は、今日のマーケティング活動における重要なテーマの1つである。
ベストセラー「ハイ・コンセプト」では、富を約束するために「論理」ではなく「共感」を磨けと説く。
週末起業家は、自分のブログやメルマガで「気持ち」を上手に表現するといいだろう。初心者なら、「自分で調べようにも、どう調べていいのか分からず、イライラしました」でも構わない。それが、読み手の共感を誘うのだ。
インターネットでは、ありふれた正確な情報よりも、独自性のあるコンテンツが望まれる。あなたの「気持ち」は、常にオンリーワンである。
人は論理や情報に共感することはない。見込み客は、あなたが発信する物語性や気持ちに惹かれて、商品やサービスを購入する傾向がある。
だまされたと思って、今すぐ実践するように。
読み方:びじねすぶんしょ
ビジネス文書とは、仕事上で使われる文書の総称。一般には、Microsoft Office製品で作成された電子文書ファイルを意味する。ようするにワード、エクセル、パワーポントで作成された文書のこと。
「ビジネスでは先に結論を書くべきだ!」と考える人は、ビジネス文書の記述言語として日本語は相応しくないと主張する。日本語は最後まで聞かないと主旨を判断できないのが難点である。
実際、自分で書いた日本語文章を英語で書き直したら中身がすっきりした!という話をよく聞く。私も過去に何度か経験ある。
ただし、この手の議論は感情的になりやすいので要注意。向き/不向きの議論と、言語の優越は全く関係ないことをお忘れなく。
例えば、日本語は「曖昧さ」の表現が得意だといわれる。ワビサビなどは日本語ならではの表現であろう。だからといって、「日本語は優れている」「英語は劣った言語である」という結論は誤り。
国際ビジネスの場で、言語や文化・商慣習を評論するときには、聞き手の心証を傷つないよう配慮しないといけない。
読み方:せーるすれたー
セールスレターとは、売り手が見込み客に向けて書く売り込み文章のこと。一人ひとりに向けた手紙(letter)だと思わせるような内容が基本。セールスレターでは、「皆様」ではなく「あなた」と呼びかけることが多い。
セールスレターと一般のビジネス文書は全く異なる。どのような文章にせよ、目的に合致しているかどうかが大原則。
相手に正確に伝えることが最優先のビジネス文書では、次のような指針が有効である。
主語を省略しない 二重否定を使わない 接続詞"と"を使わない 倒置法を使わない カタカナ用語を使わない 指示語の乱用を避ける(あれ、これ、彼ら・・・) 程度を表す曖昧な表現を使わない(できるだけ、少し、もっと)
その一方で、営業目的のセールスレターでは、文章の正確性よりも物語性や共感・感動の有無が問われる。その上で、数字や権威を交えた信頼性を訴求する。この順番を覚えよう。最初に右脳を刺激する。記録より記憶に残るのがよいセールスレターの証である。
読み方:じんざいさいよう
人材採用とは、会社や組織が欲しい人材を採るための戦略と一連のプロセス。あれもこれも出来るスーパーマンではなく、組織・職務に求められる要件に合致する人材を採る。
一般に、人材の能力は下記2つの切り口に大別される。
・試験で測定できるもの(数値化できる) ・試験で測定できないもの(★)
一般に、人材を評価する場合は、下記3つの切り口から評価する。
・保有するスキル・能力・経験 ・過去に成し遂げた成果 ・未来に発揮する成果(★)
起業家に必要な条件を議論するとき、初心者は主に前者の切り口に着目した発言が多い。もし、あなたにもその傾向が当てはまりそうなら、意識して(★)印の項目を検討していただきたい。
ちなみに、過去の業績を評価することを英語では"evaluation"といい、未来の成果を予測することを英語で"assessment"という。自分なりの"assessment"基準を持っている会社は、未経験者でも自信をもって採用することができる。
ある教科書では、未来の成果を評価(assessment)する基礎的基準を「動機づけ」だと解説する。適当な日本語訳はないが、コミットメント(commitment)という概念もassementには欠かせない。
読み方:しひょうち
指標値とは、売上や株価のように連続する数値の相対的な変化量を把握するために、ある時点の基準を100としたときの現在の値。単に指標ともいう。
例えば、消費者物価指数(CPI)。CPIは、ある基準年の消費者物価を100としたときの現在の値を意味する。
Ic=(Pc/Pb)*100 Ic 今年の消費者物価指数 Pc 今年の物価 Pb 基準年の物価
もし10年間の物価の推移を知りたければ、基準年を10年前とすればよい。消費者物価指数以外にも、世の中は指標だらけである。
東証株価指数TOPIX Dow Jones Industrial Average S&P500 NASDAQ Dax30 SSE
全ての指標値は、ある1つの目的のために存在する。それは、正しい意思決定を行うため。起業家にとって最も辛く、かつ最も楽しい仕事とは意思決定に他ならない。指標に着目せよ。そして、自分に役立つ指標を作れ!
読み方:じけいれつぶんせき
時系列分析とは、過去のデータを利用して結果を予測(forecasting)すること。時系列分析では、次の各要素を詳しく見ていく。
傾向 trend 季節性 seasonal 循環性 cyclical 不規則 irregular
株価分析では傾向(trend)が重用される。
百貨店の売上予測では季節性が重視される。だから、小売の売上実績発表では対前年比が用いられる。季節性のある商品の場合、先月の売上と比べても意味がないのだ。
12月 お歳暮の売上 2月 チョコレート売上 7月 アイスクリーム売上 ・・・
長期的な市場経済では循環的な動きが現れる。景気変動と呼ばれるやつだ。
不規則(irregular)な要素も時系列分析では考慮しなくてはいけない。例えば、従業員のストライキ、自然災害、戦争やテロなど。
あなたの起業ネタで時系列分析を行うとしたら、どんな要素に着目すればよいだろうか。傾向、季節性、循環性、不規則の4つの切り口で考えてみよう。
読み方:いどうへいきん
移動平均とは、売上や株価のように連続する数値の傾向を把握するための指標。時系列分析(time series)の一種である。短期的な動きに一喜一憂するのではなく、一定期間の流れを大局的につかむために用いられる。
例えば、過去5年間の売上推移を見たいとき、今年から5年間さかのぼって、その間の売上を合算して平均値を出す。5年分の移動平均をMA(5)と表記する。
MA(5)=(Y1+Y2+Y3+Y4+Y5)/5
優れた経営者やコンサルタントは、数値の絶対値よりも、数値の時系列変化に着目するという。つまり、売上高そのものよりも対前年比や対先月比を気にする。
もし、時系列分析で著しい変化が認められたら、その原因を探り、次の経営改善に役立てる。初心者は、問題解決の前に課題発見力を磨く必要がある。
読み方:きぎょうねた
起業ネタとは、商品に顧客を組み合わせた商売の原石となる基本的なアイデア。具体的には、「何を(商品)」「誰に(顧客)」「どうやって売る(手段)」の3点セットが揃えばOK。
今日も、週末起業をはじめる手順を確認しよう。
専門分野や起業ネタは「決める」ものである。決して『探す』ものではない。だから、人生に迷っていない限り、「自分探し」はやめた方がいいだろう。
あなたが本当に起業したいなら、自分探しをしても起業ネタは見つからない。繰り返すが、起業ネタは見つける対象ではない。どこか遠くに落ちているものではない。
起業家は、常に決断する。 決断とは、決めて、(退路を)断つことをいう。
幸いにも、週末起業家は独立起業家とは違って失敗の許容度が大きい。だからこそ、小さくはじめて大きく育てる方針を貫く限り、失敗しても週末起業家には再挑戦する権利が与えられる。
読み方:もちべーしょん
モチベーションとは、仕事のやる気の源となる「~を達成したい」という動機。あらゆるビジネスシーンにおいて、モチベーションと業績には明確な相関関係があることがわかっている。
人は弱い動物なので、環境の変化によってモチベーションは大きく上下する。ある人は、mixiなど公の場所で高らかに目標を宣言して、自分を崖っぷちに追い込む。こんな形で、自分を奮い立たせるのだ。
一方で、静かに内なる闘志を燃やす人、お客や仲間のために裏方として目立たずコツコツと地道に頑張る人もいる。
起業家は、意識して自分に相応しい環境に身を置きたい。多少強引にでも自ら望む環境を引き寄せて、自分のモチベーションを上手にコントロールしよう。
週末起業塾メルマガは、あなたの起業を応援するペースメーカーの一種である。毎朝1分間の週末起業塾であなたのモチベーションをぐっとアップさせよう。
読み方:けーえふえす
KFSとは、成功の鍵を意味する英語表記の頭文字。
実務経験の長さとKFSを見極める能力は必ずしも一致しない。「この仕事一筋をウン十年やってます!」という人がいても、彼が自分の仕事のKFSについて答えられるとは限らないのだ。長嶋茂雄はその典型例。
「どうやれば、打撃がうまくなりますか」 「うーん、腰をピュッとひねって、脇をぐっとしめて、眼をガット開いて・・・(意味不明)」
これが実務者とコンサルタントの違いである。
優れたコンサルタントは、KFS(key factors for sucess) を知っている。あなたが、もし○○コンサルタントと名乗りたいなら、○○分野について熟知していなければならない。この場合、「熟知する」=「KFSを知っている」と考えて結構。
例えば、一流のマーケティングコンサルタントは、あらゆる業種におけるマーケティング上の成功の鍵を知っている。二流のコンサルタントは、特定分野のKFSしか知らない。これが一流と二流の違いである。
読み方:しゅうまつきぎょう
週末起業とは、会社を辞めずに起業する新しいライフスタイルのこと。将来独立を目指す方はもちろん、趣味を活かした小遣い稼ぎにもピッタリ。
まず、週末起業をはじめる手順を確認しよう。
あなたにとって、起業と副業の違いは何だろうか。起業に対する漠然とした思い、あるいは、第一歩を踏み出すことへの「恐れ」があれば、紙とペンを用意してあるがままに書き込みなさい。
「恐れ」は、文章化して自分の頭の中で明確化した時点で半分は解決したも同然である。人は不明瞭なもの、名前が付けられないもの、ワケのわからないに対して恐れを感じるものですから。 (だから幽霊を怖がる)
読み方:じりゅう
時流とは、週末起業フォーラムが提唱する起業の専門分野を決定する第3番目の要因。
週末起業の出発点は、あなたの「好きなこと」「出来ること・得意なこと」 そして、あなたが関心を持つ「時流に乗っていること」をキーワードで書き出すこと。時流を考える際は、下記質問に答えるとよいだろう。
・これから流行ること、反対に廃れること ・これから好かれること、反対に嫌われること ・これから増えるもの、反対に減るもの ・これから人々を熱狂させるもの ・今までの常識を覆すようなモノ、商品、サービスとは何か ・これから栄える国や地域、反対に衰退する国や地域 ・これから伸びる業界・産業、反対に衰退する業界・産業
ちなみに、私にとって「時流に乗っている」とは、以下のようなこと。
・長期的な人口減少 ・外国人と一緒に働く場面が激増する ・企業からの一方的な情報配信は嫌われる ・生活者一人ひとりが情報発信して、個人が力を持つ時代になる ・ネットを通じてバーチャルな関係がより強化される ・教育のあり方が抜本的に見直される
ちなみに、私の本業は、知る人ぞ知る中国ITビジネスコンサルタント。中長期的には時流に乗りまくり!との理由から、日刊ベトナムタイムズの運営にも乗り出した。
日刊ベトナムタイムズ http://www.vietnam-times.com/
読み方:たんじょうびもんだい
誕生日問題とは、「何人集まればその中に同じ誕生日の人がいる確率が50%を超えるか?」という確率の問題。純粋な数学の問題だが、その答えの意外性に人は驚くという。
私が小中学生だった頃、1クラスに40名以上の生徒がいた。クラスでお誕生日会を催すと、たまに同じ誕生日の生徒がいたことを覚えている。あなたの学生時代の記憶をたどってみよう。
で、冒頭に述べた誕生日問題だが、正解は22名である。たったの22名集まれば、その中に同じ誕生日の人がいる確率が50%を超えるのである。
この意外性に満ちた結果はどこからくるのだろうか。やはり、これも数字のマジックである。
読み方:みっしー/みーしー
MECEとは、「漏れなくダブり無く」という意味の英語から頭文字をとった表記。ミッシーやミーシーと発音される。論理思考を学ぶ際の基本的概念である。
企業の人事部によると、新社会人には課題発見力が期待される。その反面、問題分析や問題解決までは求められていない。
さて、素人に課題を発見せよと命じても、目の前の問題を無秩序に並べがち。だが、そのやり方では課題発見には至らない。
一流のビジネスパーソンは、考えられるあらゆる問題を抽出して、足して百になるような質問に置き換える。なおかつ、それぞれの質問は一切の重なりを持たない。このアプローチこそMECEである。
あなたのブログのカテゴリ(分類)はMECEになっているだろうか。
◎良い例(MECEな分類方法) ⇒政治/経済/文化・社会/スポーツ/芸能・・
×悪い例(MECEじゃない分類方法) ⇒イタリアン/パスタ/中華/洋食/和食/寿司・・・
読み方:せきにん
責任とは、一体どういう意味だろうか。この問いを理解するには責任を英語に翻訳すると分かりやすい。
responsibility accountability
前者は実行責任とでもいうか。後者は一般に説明責任と訳される。また、結果責任、自己責任、会計責任などの言い回しもよく耳にする。
「不祥事の責任をとって辞任します」 「松岡農水大臣は国会できちんと答弁すべきだ」
「責任」には異なる複数の概念があることを念頭において、起業家が果たすべき責任について自分なりにまとめよう。
読み方:でぐちせんりゃく
出口戦略とは、ベンチャーを創業して成功した後に、いかなる形で撤退するかの見通し計画。通常は投資額を最大化するようなリターンを求める。代表的な出口戦略はIPO,MBO,LBO。
出口戦略を持つ週末起業家は少ないが、ベンチャー投資が盛んなアメリカでは出口戦略を持たないと誰にも相手にされない。ギラギラした起業家や投資家は、最初から撤退を視野に入れて活動する。
IPOが無理でも、週末起業家だって最初から大きな達成感を伴う目標を持ってはじめたい。目標の大きさはどうでもいい。自分にとって意義深いかどうかが大切だ。
- 3年後に独立する - 1年後に出版する - 1年後に経済的に会社から自立する - 5年後に海外進出を果たし国際的な起業家となる
それくらい夢があってもいいじゃないか。
*IPO - Initial Public Offering:新規株式公開 *MBO - management buyout:経営陣が自社に対して行う買収 *LBO - leveraged buyout:資産価値や将来収益性を担保に資金を調達して行う買収
読み方:かせつけんてい
仮説検定とは、一部のサンプルから元の母集団の性質を推測するために、仮説を立てて数学的に検証する統計的手法。
例えばTVの視聴率を求めるときに応用される。ちなみに、視聴率調査の対象となるサンプル世帯数はおよそ6,600。東京地域に限るとサンプルは600世帯。
統計的には30世帯から聞き取り調査すれば、信頼性の高い視聴率が得られる。ところが、実際にはインチキが横行するので、数百・数千の世帯からデータ収集しているのが実態。
わずか30のデータがあれば統計的に使える。ということは、1ヶ月間コツコツと毎日データを取り続ければ、それだけであなたの財産になる。
・Webサイトのアクセス解析 ・広告と売上の相関データ ・アンケート調査
新米起業家は、まずは30名の見込み客にあって直接に話を聞くべきだ。適切な質問を投げかければ、必ずや有意義な回答が得られる。あなたは、それを何時やるか、それだけが問題だ。
読み方:じょうけんつきかくりつ
条件付き確率とは、ある事象Bが起こったという条件付きで、別の事象Aが起こる確率。これをP(A|B)と書く。
ビジネス用語で解説すると、同じ努力をしても、前提条件が変われば同じ結果が得られるとは限らないということ。
TVでプロ野球中継を観ているときの話。私が幼い頃にはほとんど無かったが、最近の解説者はやたらと確率論を振りかざす。
「この場面では、外角低めのスライダーを投げた方が打たれる確率が低い」
残念ながら、ほとんどの場合は数学的に間違っている。彼らは「確率」という論理に基づく発言のつもりだが、はっきり言って従来の勘・経験・度胸(KKD)に基づく発言と何ら変わりない。
その理由は、野球解説者の多くは「条件付き確率」を理解していないから。あえて名誉のためにフォローすると、彼らの勘・経験・度胸(KKD)による判断はそれなりに正しいと思われる。ゆえに、TV的にはそれらしく映るし、実際に素人の何倍も鋭い指摘が飛び出す。さすがは元プロ選手よ。
ここで言いたいのは、野球解説者が語る確率論は、ほとんどの場合は数学的に意味がないということ。
こんな話は枚挙に暇がない。最後にもう1つだけ。
あなたが受験時代にお世話になった大学偏差値を思い出そう。もし、この大学偏差値が数学的に間違った使い方をされているとしたら。実際に間違ってるけど。あなたは愕然としないか。あー、恐ろしや。だから偏差値人間はダメなのだ。(てか、偏差値人間って死語?)
読み方:ぱれーとず
パレート図とは、度数分布図(ヒストグラム:histogram)の上に累積構成比を表す折れ線グラフを重ね合わせた複合グラフ。80対20の法則でお馴染みの「パレートの法則」にちなんで名づけられた。
パレートの法則とは、わずか20%の顧客が売上全体の80%を占めるという一般法則。ロングテールの法則は、その常識を打ち破ることで一気に世の中に知れ渡った。これらの法則を図で表現するのがまさにパレート図。
ちょっとしたエクセル(MS-Excel)の知識があれば誰でも簡単にパレート図を作成できる。大事な情報は、誰が見て分かるよう大きく描くべきだ。慣れるまでは、紙とペンを用意して、自分の手で直接に図面・グラフを書いてみよう。
単純だが、成功者は何でも「可視化」する癖を持っている。パレート図は、氾濫する情報を整理して有効活用したいビジネスパーソンには必須の道具である。ぜひ使いこなそう。
読み方:せいきぶんぷ
正規分布とは、左右対称な富士山のような形状を持つ分布のこと。中央に山の頂上が来て、左右対称に裾野が広がっているイメージ。
例えば、日本人の身長の分布を調べると、ほぼ正規分布に従うことが分かっている。自然界に分布する多くは正規分布に従う。
大学偏差値も正規分布を使って算出される。これは、大学入試試験の結果は正規分布に従うはずとの前提に基づく。
数理統計学では複雑な数式を習うが、正規分布の意味を理解するだけなら左右対称の富士山を思い浮かべるだけで十分である。
正規分布の裾野の広がりが大きければ大きいほど、ばらつきが大きい。ここで1つクイズ。
ある生徒が大学模擬試験を受けたら、英語73点、数学68点であった。どちらも平均点は60点。このとき、数学よりも英語の方が高成績だといえるだろうか。あなたの経験を踏まえて考えてみよう。
正解は、必ずしも英語の方が高成績とは限らない。なぜなら、数学68点でも学年1位かもしれない。もしそうなら数学の成績はトップクラスだ。
起業の世界でも、こういった状況はよくある。数字のマジックを悪用する業者だって大勢いる。長嶋茂雄以外の人は、勘だけに頼って突っ走るのはやめた方がいい。
読み方:かわせそうば
為替相場とは、ある国の通貨を別の国の通貨と取引する際の相場。厳密には、名目為替相場と実質為替相場の2種類に大別される。日ごろ、あなたがTVや新聞で耳にする為替相場は前者の意味がほとんど。
日本では、円vsドルの為替相場で語られることが多い。
同じ製品は世界中で同じ値段で売られているとの考え方がある。有名な例はマクドナルドのビックマックやコカコーラ。
2007年3月現在、日本と中国では消費者物価に顕著な差が認められる。中国で買う方が安いのだ。これが「中国人民元は安すぎる」と批判される根拠の1つ。そのせいで、専門家の多くは、円安人民元高の方向に動くと予測している。
格差は悪いことか? 格差は解消されるべきか?
この問いは難しい。だが1つだけ確かな事がある。多くのビジネスは格差の裏に潜んでる。起業家は格差の善悪を問うよりも、実存する格差を埋める、ないし、格差からサヤを抜くことに焦点をあてよう。
読み方:そうかんけいすう
相関係数とは、2つの変数の相関関係の度合いを示す指標である。相関関係が強いことを「相関が高い」、相関関係が弱いことを「相関が低い」という。
広告費と売上高 一般には正相関 検索エンジン上位表示とアクセス数 強い正相関 セミナー参加費と学習効果 微妙 名刺交換の数と人脈の濃さ 無相関 インフレ成長率と失業率 負相関 中国株式市場と東京株式市場 ほぼ無相関
これらは私の勘と経験による判断。たとえ相関関係があっても、因果関係があるとは限らない。因果関係とは「原因と結果」の関係のこと。
ビジネスにおける重要な要素同士の相関係数を知れば、大局的な視点で物事を判断できるようになる。だが、統計的に使える相関係数を算出するには、日々の緻密なデータ蓄積が欠かせない。
現在ネット上で活躍する起業家の多くは、強い人脈を通じて、血と汗の結晶ともいえる大事なデータを互いに交換しあっている。ゆえに、彼らの情報能力は一匹狼の起業家と比べて数段上をいくのである。
読み方:きょうきゅうしょっく
供給ショックとは、企業の原価や価格に直接的な影響を与える出来事。例えば、石油価格の高騰や戦争・内戦・テロの発生など。
反対に、戦争の終結やイベント開催、海底油田の発見などの好都合な供給ショックもある。
不都合な供給ショックの影響は、人々の期待インフレによって決まる部分が大きい。冗談のように聞こえるが、結局のところ経済は人々の「気分」によって良くも悪くもなる。
2007年2月最終週、世界の株式市場は同時株安に襲われた。きっかけは上海市場の暴落。つられて米国NY市場、日本市場も暴落した。
マクロ経済では直接的な因果関係は誰にも分からない。一説によると、人々の憶測、有名人の先行き不安の発言、日銀の利上げなどが重なって、世界同時株安に陥った。これも、不都合な供給ショックの例である。
週末起業家にも様々な供給ショックがある。
・まぐまぐ!が読者代理登録の手続きを複雑化したこと ・まぐまぐ!がアフィリエイトを開始したこと ・YouTubeの台頭 ・セカンドライフの日本語化
すべてにおいて意味がある。
読み方:へんどうけいすう
変動係数とは、標準偏差を平均で割ったもの。通常は大文字のCで表記する。りんごとメロンの価格変動を比べる時など、異なる標本の変動を比較するのに有効である。
りんごの平均価格200円/個 ばらつき±60円 メロンの平均価格7,000円/個 ばらつき±2,000円
*ばらつき=標準偏差 *分かりやすくするため架空の数字をでっちあげてます
この数字を見て、メロンの方が価格変動が大きいと思う人は要注意。
りんごの変動係数 60/200=0.300 メロンの変動係数 2,000/7,000=0.286
変動係数を比べてみると、りんごの方がわずかに大きい。つまり、りんごの方がメロンよりも相対的に価格変動が大きい。
ビジネスは変動の大きなところ、格差の大きなところに需要がある。安く仕入れて高く販売するから。わずかな価格変動や情報格差を見逃さないように。
読み方:さいむふりこう
債務不履行とは、借金の返済期日に金利や元本を支払わない状態。
一国の政府が債務不履行に陥るとは、「国債は返せません、ごめんなさい。借金をチャラにしてください」と開き直ること。個人の自己破産に似ている。興味ある方は、ロシア財政危機を検索するとよい。
IT用語に慣れ親しんだ人は「デフォルトでは○○○」と発言する。「初期状態」という意味合いで使われる事が多い。経済用語とはずいぶんかけ離れた印象を受ける。
昔は「合コンでIT用語を連発して、相手の女性に引かれた」なんて笑い話をよく耳にしたなー。相手の知識・興味のレベルにあわせて、カタカナ用語を使いこなしたい。
読み方:とうししんたく
投資信託とは、大衆から集めた資金を一つにまとめて「株式と債券の組み合わせ」に分散投資して、その運用成果を投資家に分配する金融商品のパック詰商品である。
分散投資する「組み合わせ」をポートフォリオ(portfolio)という。
投資信託の利点は、わずかな資金で多様な資産に分散投資できること。優れた投資信託とは、優れたポートフォリオを持ったところ。
投資信託の欠点は手数料がかかること。ポートフォリオが悪い投資信託を購入するということは、最初から大金をドブに捨てるのと同じ。
投資家と起業家の成功の勘所は同じ、成功の大半は戦略で決まる。戦略とはポートフォリオの中身を決めること。
誤解を恐れずに言うと、勝負は最初から決まっている。「誰」と組むか、「何」をするか、「いくら」投資するかが重要。「どうやってやる」かの手段はさほど重要ではない。
読み方 :さいけん
債券とは、負債すなわち借金の借用証明書(IOU: I owe you)。
会社がお金を必要とするとき、銀行から借金する以外にも複数の手段がある。株式市場からの資金調達、第三者割当増資、社債の発行など。会社が一般大衆から借金する社債は債券の一種である。
日本政府も国民から借金して財政赤字を補っている。これは国債。債券は世界中に何百万も存在しており、それぞれ独自の価格・利子率・償還期間がある。
外国企業による三角合併が解禁されると、日本でも債券市場が脚光を浴びる可能性がある。口の悪い人は、日本企業が外国企業に乗っ取られる主張する。
ある日突然、あなたの上司が外国人に変わるかも知れない。その影では債券が暗躍しているかもしれない。
読み方 :かいきぶんせき
回帰分析とは、原因と結果の関係を法則性としてとらえるための統計的方法の1つ。例えば、支出する広告費と売上の間の関係を調べるために回帰分析は役立つ。Excelを使えば、複雑な大量データも簡単に処理できる。
世の中には、因果関係が曖昧な事象も数多く見られる。
「最低賃金を上げると国民は幸せになる?」 「SEO対策したら売上が伸びた?」
こうした現象を目の当たりにしたとき、すぐに鵜呑みにするようでは起業家とはいえない。
最低賃金を上げると、正社員が喜ぶ一方でニートが増えるかもしれない。売上が伸びたのは、たまたまYahoo!で紹介されたからかもしれない。
過去のデータを蓄積して、正しい分析手法を用いて経営改善に活かす。今日の話は、全てタダでできることばかり。
読み方 :にこうぶんぷ
二項分布とは、成功/失敗、裏/表のような二者択一の試行を何回か繰り返したとき、どちらか片方が起こる確率の分布。
定義を理解するためには統計学の知識が必要であるが、とっても使い勝手の良い確率分布である。品質管理の必須アイテムである。
例えば、次の課題を分析する際に二項分布は活躍する。
請けた仕事の90%を成功させる敏腕スナイパーGがいる。Gが100回仕事をしたときに50回失敗する確率はどれくらいか。Gが2回仕事をしたときに1回だけ失敗する確率はどれくらいか。
こうした品質問題を直感だけに頼るとかなり危険だ。前者の答えは、「まず起きない」。後者の答えは確率18%。あなたの直感は正しかったか。
読み方 :ひょうじゅんへんさ
標準偏差とは、あるの集合の散らばり具合を表す数値の一種。大学の偏差値や英語試験TOEICのスコアの算出に欠かせない情報である。
昨今、日本社会の所得格差が政治課題と化している。各家計の所得の一覧表を作ったとき、所得格差が大きいほど家計所得の標準偏差は大きくなり、所得格差が小さいほど家計所得の標準偏差は小さくなる。
確率統計を悪用すれば、簡単に人を騙すことができる。数字に関する人の錯覚は、マーケティング活動にも大いに役立つ。
最も悪用しやすい、もとい、使い勝手のいい統計のマジックは割合%(パーセント)である。
「目隠しテストの結果、約50%の人がペプシコーラの方が美味しいと答えた(もう一方はコカコーラを選択)」
昔、本当にあったTV広告のワンシーン。これって変なインタビュー調査だと思いませんか。
読み方 :むたんぽこーるきんり
無担保コール金利とは、銀行間で短期間の貸し出しに適用される利子率。日銀が目標金利を設定するが、実質的に金利を「決定」するといって差し支えない。アメリカでは、フェデラル・ファンド・レート(federal funds rate)と呼ばれる。
ビジネスにも経済にも、全てに影響を与える決定的な要因がある。スーパーは立地と食品調達の良し悪しが全てを決定する。金融政策では、無担保コール金利によって需要の安定化を図る。
たまにブランドが商売を決定する重要な要因だと主張する方がいる。評論家にとっては正しい答えだが、起業家にとっては役立たない。なぜなら、ブランドは長期的な企業努力によって構築された「結果」に過ぎないから。
ブランド構築に役立った具体的な行動を指摘しよう。サマンサタバサは、セレブ御用達を印象付けるモデルの人選が良かった。浦和レッズは徹底的な地域密着を貫いたのが良かった・・・等。
経済のグローバル化が加速した現在、日銀が無担保コール金利の利上げを決定しても、経済全体に与えるインパクトはさほど大きくない。時代が変われば成功要因も変わる。
読み方 : きんこうりしりつ
均衡利子率とは、総需要と総供給が均衡するよう調整されたときに決まる利子率。ケインズ経済の伝統的な基本理論。
経済の初心者は、長期と短期における利子率の決まり方が分かりにくい。念のため、均衡利子率は、日銀が定める短期金利(無担保コール金利)とは全く異なることを確認しておく。
短期では、政府や中央銀行の金融政策によって均衡金利を制御できることもある。だが長期では、市場のみが金利を決める。
経済学を学ぶと、短期と長期とでは経済指標の決まり方が異なることをに気づく。例えば、業界の価格破壊について考えてみよう。情報商材を無料配布する、ハンバーガーを50円で販売する、コーチングを無料提供する等。
この場合、個別業者の短期の儲けと、長期的に業界全体が潤うかどうかは、全く別物である。このことに疑いの余地はないだろう。
Googleが提供するアドワーズ広告も一種の市場経済を形成する。Googleの優れた戦略は、ネットの仮想空間にあたかも「神の手」が存在するかのように仕組んだこと。Googleの世界観では、大企業も個人事業主も極めて対等な立場で市場参加できる。
読み方 : せいふのざいせいあかじ
政府の財政赤字とは、徴収する税金よりも政府支出の方が多い状態。過去の政府の借金の累積を政府負債(government debt)という。
日本の政府負債はおよそ700兆円なり。バブル崩壊以降、日本政府の財政赤字は続いた。2006年度は改善されたものの、それでも借金14兆円。
財政赤字が膨らむと、国全体の蓄えが減り、次第に銀行から借金する際の利子率が上昇する。その結果、住宅ローンが組めない、新規投資が滞るなどの悪影響が生じるといわれる。
今のところ、日銀の量的緩和政策によって利子率は低水準に保たれたまま。一方で、政府負債は急増中。
金利の高低なんて、週末起業家には関係ないかもしれない。だが、時流を肌感覚でつかむためにも、経済学の初歩を知っておきたいものだ。
ところで、あなたは、2006年のベストセラー「ヤバイ経済学」をお読みになったか。個人的にはとってもおススメなので、余裕のある方はぜひ。
経済学をお堅い学問だと考えて、生活空間から切り離すと損するかも。まずは、新聞報道の各種数値を追っかけてみよう。ニュースそのものではなく、「変化の兆し」に着目しよう。
読み方 : ふぃりっぷすきょくせん
フィリップス曲線とは、インフレ率と失業率の短期的なトレードオフ関係を示す曲線。物価が上がると失業率が下がり、物価が下がると失業率が上がるという負の関係。
ただし、物価が高水準で安定している場合、インフレ率は小さいので失業率は上昇に転じる。また長期的な関係性はない。
現在の日本経済は、デフレ基調が長く続いている。つまり物価は低水準で推移しているのでインフレ率は小さかった。したがって、短期的には失業率の上昇が予測される。
2007年2月、日銀が短期金利を0.25%利上げする決定を下した。教科書的には、次のような影響が予測される。
外国人が高い金利を魅力的に感じるので為替市場で円が買われる。その結果、円高に動く。銀行に預けたときの利子が増えるので、生活者は貯金を増やそうとする。消費よりも預金が好まれる。金利が上昇すると、借金のコストが増すので企業の投資意欲が減退する。その結果、景気が腰折れする。
ところが実際には、利上げ発表後に円安が加速した。金利が上昇したからといって景気後退するとは限らない。
もやは、教科書の経済学は全く機能しないようじ感じられる。確かなことは、マクロでもミクロでも、経済は人々の感情によってのみ動かされるということ。
インターネット時代に生きる現代人の感情は、かつてないほどすばやく世界中に伝播する。しかも、一部の投資家・投機家によって情報は著しく操作される。
変化の早い時代だから、多少の間違いや失敗は構わない。だが、すべてにおいて、あなた自身の判断基準を持っておこう。これが、人に雇われるサラリーマンと自分で道を切り開く起業家の分かれ目である。
■ 独り言
経済学を難しく考えすぎないで!!
読み方 : ろんぐてーる
ロングテールとは、従来ならば“死に筋”と呼ばれた売れない商品が、ネットショップの重要な収益源になり得るとする考え方。
「2:8の法則」の裏をかいたインターネット時代ならではの新しい販売戦略である。ネット書店のAmazon.comは、ロングテールを徹底的に追求して成功した代表例である。
ここで大事なことを1つ。ロングテールは「戦略」である。したがって、小手先の猿真似では先行者に追いつくことはできない。
ロングテールは、先日紹介した「ポイントカード」と似ている。実はポイントカードも戦略である。だからこそ、ポイントカードを戦術レベルで導入した企業は、いまや業績悪化に苦しんでいる。
基本的には、ロングテールとポイントカードは初期投資の大きな事業でこそ、その威力を発揮する。簡単に他者に真似されるようでは意味がないのだ。そこが戦略と戦術の違いである。
読み方 : あーるえすえす
RSSとは、Webサイトの見出しや要約などの書誌情報を構造化して記述するファイルの書式。サイト更新時に書誌情報を自動的に公開・通知するために利用される。
RSSが登場するまで、ホームページは閲覧者を待つだけの受動的な媒体に過ぎなかった。その後、ブログが広がり、RSSの使い勝手が良くなるにつれ、ネットは双方向性に優れた媒体となった。
今や、RSSだけで一冊の本が書けるほどビジネス的にも成熟した分野となった。RSSは起業家だけに許された特別な道具ではない。会社勤めのサラリーマンも、社内プロジェクトでブログやSNSを利用しているはずだ。
あなたの周りに「メーリングリスト(ML)とブログの違いが分からない」とボヤいている人はいないか。残念ながら、その人は「ナレッジマネジメント(knowledge management)」の本質を理解していない。大企業の部長や役員に多い。
コミュニティによる口コミと相互学習の驚異的な進化によって、机上の空論だったナレッジマネジメントが実態のある共有財産に変化した。RSSは、ネット世界の双方向コミュニケーションを支える大事な裏方技術である。
読み方 : ぶろぐけんさく
ブログ検索とは、インターネット上の膨大な情報からブログに限定して検索すること。Yahoo!やGoogleをはじめとするインターネット検索エンジンでは、それぞれ独自のブログ検索サービスを提供している。
そもそも、なぜブログ検索が必要なのか。週末起業家なら、最初にこの質問が思い浮かばなくてはいけない。
「情報収集」
ブログ検索を1次情報源として利用するのはやめたほうがよい。信頼できるブログは普段からRSSに登録しておくべきだろう。私は、ブログ検索を裏づけ調査や意識調査に用いることが多い。最近では、以下の状況で活用した。
2006年12月末、台湾南部沖で大規模な地震が発生。その影響で海底ケーブルが破損し海外のネット環境が完全に麻痺した。公式なニュースサイトを読んでも、状況はさっぱり把握できなかった。
そんな中、中国の大手通信会社が「2週間以内にネットは完全普及する」と発表した。私は直感的に怪しいと感じた。そこで、mixiやブログ検索を利用して、実際に中国・台湾・ベトナムから発信される日本人の声を拾い上げた。
数十件のブログを読み込んで分析した結果、1月中の完全復旧は無理だと結論づけた。すなわち、中国大手通信会社の発表は嘘だと断定した。その後、いち早くメルマガ読者に対して、長期的な影響を覚悟するよう警鐘を鳴らした。
その結果・・・、私の読み勝ちだった。
読み方 : とはけんさく
とは検索とは、インターネットの検索エンジン(Google等)を使って検索するとき、単語+「とは」として検索する手法。単語の意味や定義を調べたいときに有効な基本技である。
例えば「確定申告とは」で検索すると、用語の基本概念から確定申告の流れまで詳しい解説が見つかるだろう。単語+「とは」の間にスペースを入れると、また違った検索結果となる。
英単語の意味を調べたい場合、英語が苦手な人は「とは検索」を使うとよいだろう。検索結果の上位に日本語ページが表示されるのだ。「vista」で検索するよりも、「vistaとは」で検索する方が何かと便利なこともあるので、ぜひ使いこなしたい。
「とは検索」の他にも、同じような機能を持つ検索技がある。
単語+入門 単語+概要
「とは検索」の応用技もついでに覚えておこう。
地名 地図 人名 写真 曲名 歌詞
SEOの専門家は、「とは検索」とその応用技を逆手にとって、自社に都合のよいページ作りに励んでいる。あなたは、この意味が理解できるかな?
読み方 : ぺーじらんく
PageRankとは、Googleが開発したWebページの重要度を示す指標。0から10までの11段階。数字が大きいほど重要度が高い。お使いのWebブラウザにGoogleツールバーをインストールすれば、すぐにPageRankを利用できる。
PageRankの名は、開発者の名前に由来する。つまり、Page(ペイジ)さんが開発したからPageRank。決して、WebページのPageではないので誤解しないように。PageRankは被リンク数とリンク元の質によってのみ決まる。ということは、当該ページの内容は全く評価されない。
週末起業家は、自分が運営するブログやサイトのPageRankは、最低でも3以上を目指したい。PageRankアップに有効な手段は、類似サイトとの相互リンク、他ブログへのコメント記載、トラックバック、メルマガ発行など。
読み方 : スタグフレーション
スタグフレーションとは、不況とインフレーションを同時に経験する状況。すなわち、経済全体の生産量が減少し、同時に物価が上昇する。
1970年代末の石油ショックの際には、多くの先進諸国でスタグフレーションが発生した。ところが、日本はほとんど影響を受けなかった。
2006年も原油価格は再び高騰したが、世界経済はビクともしなかった。これは、著名な経済学者でも予測できなかった。これがマクロ経済の難しいところ。
一方、ミクロ経済の視点では、2006年の原油価格高騰は様々な影響を残した。特に自動車産業は勝ち組と負け組みがはっきり分かれた。
負け組みはガソリン消費量の多い米国車メーカー(GM, Ford, Chrysler)。勝ち組は、低燃費に優れた日本車メーカー。同じ環境変化でも、日米で明暗が分かれた興味深い事例である。
読み方 : じょうすうこうか
乗数効果とは、政府や企業の投資によって生活者の所得が増加し、それによって消費が伸びて、最終的には経済全体の総需要が大幅に増加する現象。
乗数効果の大きさは、限界消費性向(MPC: marginal propensity to consume)によって決まる。MPCとは、家計の所得の増加のうち、貯蓄ではなく消費に回す比率のこと。
政治家は、大手建設業(ゼネコン)を潤す公共工事であっても、乗数効果があるから国民全体に有益だと主張する。
だが、公共工事に投資しても(例えばダム建築や道路整備)、国民に再分配される富は極めて限定的。なぜなら、これらのダムや道路はほとんど使われないから。したがって、近年の公共工事によるMPCは小さいため、乗数効果も極めて小さい。
世界に目を向けると、成長する国や地域では、国税を使った公共投資ではなく、海外からの直接投資によって巨万の乗数効果を生み出している。上海・大連、印バンガロール、シンガポール等。
読み方 : りゅうどうぜいせんこうりろん
流動性選好理論とは、貨幣需要と貨幣供給が均衡するように利子率が調整されるというケインズの経済理論。
短期的な利子率の決定要因について考えるときには、流動性選好を考慮すると良い。一方、利子率の長期的な決定要因について考えるときには、貸付資金理論(market for loanable funds)を考えると良いだろう。
投資家にとって、流動性(liquidity)は投資を判断する最重要指標のひとつ。たとえば、10年物の定期貯金にお金を預けると、10年間は引き出せない。
これは、いつでも現金を引き出せる普通預金と比べて流動性は悪い。その代わり利子率が高いので、一部の人々は好んで定期預金に預ける。
最近の個人投資家は、流動性の悪い投資商品には手を出したがらない傾向がある。新興国市場に代表されるように経済動向の動きが早すぎて、いざというときに現金化できないのは困るというのが主な理由である。
流動性選好理論によると、低金利時代は現預金よりも投資の方が好まれる。大事なお金を他人に預ける気のない人は、自分自身に投資してみてはいかが。週末起業は、自己投資の最良の手段の一つである。
読み方 : ふぃっしゃーこうか
フィッシャー効果とは、インフレ率の変化に対し、名目利子率の変化が1対1の関係で調整されること。名目利子率とは、あなたが銀行などで見聞きする通常の利子率である。
教科書では、中央銀行が貨幣量の成長率を高めると、インフレ率と名目利子率はともに上昇するという。でも、現在の日本経済には当てはまらない。日銀の量的緩和政策によって貨幣量が劇的に増えたが、インフレ率が高まったという事実はどこにもない。
相関関係と因果関係は全く異なる。しかも、環境が変化すると、かつての因果関係が無効になってしまうので要注意だ。
警察官が多い地域は犯罪の多発地域である。では、警察官を減らせば犯罪が減るかというと、そんなことはない。
きちんと戸締りをする家庭が多い地域は空き巣が多い。では、戸締りをやめれば空き巣は減るかというと、そんなことはない。因果関係が逆さまである。
起業家にとっての教訓を1つ。
「広告を出したら売上があがった」
残念ながら、広告と売上に絶対的な因果関係はない。現実はこうだ。売れない商材はどんなに広告費をかけても売れない。メルマガ広告が威力を発揮するのは、もともと売れる商材を扱っている場合のみ。
読み方 : かへいのりゅうつうそくど
貨幣の流通速度とは、貨幣の所有者が変わる頻度のこと。紙幣が経済の中で財布から財布へと渡っていく平均的なスピードを意味する。
貨幣量が増え、名目GDPが上昇しても、貨幣の流通速度は時間を通して比較的安定している。誤解を恐れずにいうと、社会全体が豊かになっても、あなた個人のお買い物の回数はさほど変わらない。名目GDPが上昇すると、社会全体の生産量が増えるか、物価が上昇するだけだ。
貨幣を量販店が発行するポイントカードに置き換えて考えると役立つかもしれない。現在、日本中でポイントカードが氾濫している。家電量販店、航空業界、ホテル、楽天市場・・・。
企業は「今買うとポイント2倍ついてくる!」と勝手にポイント(貨幣)を増発するが、消費者の購買回数はほとんど増えない。なぜなら、ポイントが増えても、急に欲しい商品が増えるわけないから。そりゃ当たり前だ。
マクロ経済学的には、企業がポイントを無造作に発行すると価格上昇(インフレ)が起きる。でも、この時代に値上げなんかできるはずもなく、実際には価格は据え置かれたまま。もし値上げしたら、すぐに他店に代替されてしまうだろう。
その結果、ポイントを発行する企業は安売りを余儀なくされる。体力のない会社は、疲弊して消滅する可能性がある。
週末起業家向けワンポイントアドバイス!
・ポイントを発行してはいけない業種: 小売業(ネットショップ) コンサルタント 家庭教師 ホームページ作成業・・など
・ポイントを発行してもよい業種 セミナー業 ポータルサイト運営(広告収入)
その理由を知りたい方は、個別にお問い合わせください。
読み方 : しじょうこうかいそうさ
公開市場操作とは、中央銀行による国債の売買。中央銀行が国債を買うと、市場に流通する貨幣量は増加する。逆に、中央銀行が手持ちの国債を売ると、市場に流通する貨幣量は減少する。
中央銀行が貨幣供給量を調整したいとき、法定準備制度や公定歩合を変えるとなると、市場に大きな波風を立ててしまうのは必死。
人は本質的に変化を恐れる生き物である。そのため、最も頻繁に利用される手段が公開市場操作である。
あなたも、基準や制度を変えずに運用操作のみで欲しいものを手に入れる知恵を学ぼう。
読み方 : かへいすうりょうせつ
貨幣数量説とは、利用可能な貨幣量が物価水準を決定し、利用可能な貨幣量の成長率がインフレ率を決定するという理論。要するに「政府が紙幣を印刷しすぎると物価は上昇する」という意味。
貨幣数量説は、経済がインフレーションになるかどうかの決定要因を説明する。ところで、あなたにとってインフレは悪か?
急激なインフレが経済活動に与えるダメージは計り知れないが、緩やかなインフレは意外に健全である。
もし、将来のインフレを予見できるならば、起業家はどのように準備すべきだろうか。予想される状況変化は以下の通り。
人件費・仕入れ価格の高騰、販売価格の相対的な下落、為替への影響(国際ビジネスの場合)、金利負担の増加、借金元本の実質的な目減り、物価スライドに対応できない年金生活者の負担増、・・・。
さあ、どうする?
読み方 : ぶぶんじゅんびぎんこうせいど
部分準備銀行制度とは、銀行が預金の一部だけを準備として保有するシステム。銀行に準備(reserve)された一部の預金を除いて、他は貸し出しにまわされる。準備される預金が少ないほどリスクは高い。
仮に準備率(reserve ratio)を10%とすると、銀行が預金者から100万円を預かったとき、10万円だけ準備して残りの90万円を貸し出しにまわす事ができる。
今ある現金以上の価値を生み出す手法を「てこの原理」を使うと表現する。英語表現を使って「レバレッジを利かす」という人もいる。起業家にも役立つ概念なので、ぜひこの機会に覚えたい。
もしあなたが、メルマガ広告に10万円を使って、その見返りに24万円の商材を売り上げたとする。利益率を5割と仮定すると粗利は12万円。これは、てこの原理を用いて10万円の投資から2万円(12-10)の利益をあげた例である。
読み方 : きんゆうせいさく
金融政策とは、中央銀行による貨幣供給(money supply)を調整する取り組み。
金融政策によって、市場に出回るお金が増えると、相対的に貨幣の価値が下がるので物価は上昇する。逆に、市場から貨幣が消えると、相対的に貨幣の価値が上がるので物価は下落する。物価の安定は中央銀行にとって最重要課題の1つである。
現在の日銀は、量的緩和と呼ばれるお金を大量供給する金融政策を採っている。これは世界的にも類を見ない金融政策だといわれるが、不良債権処理に苦しむ銀行を救うためにやむを得ない処置だというのが専門家の共通認識。
ちなみに、日本とアメリカ以外の先進国では、法人税の引き下げが加速している。これは、中央政府による税制改革であり、その根拠は次のように説明される。
まず、会社にとって有利な優遇政策を与えて、企業業績を向上させる。その結果、従業員が豊かになり、最後に一般の生活者に恩恵が行き渡る。
読み方 : ちゅうおうぎんこう
中央銀行とは、銀行システムを監督し経済における貨幣量を調整する組織のこと。日本の場合は日本銀行(BOJ:Bank of Japan)。
あなたは「お金がジャブジャブに余っている」という表現を聞いたことはないか。これは、日本の中央銀行が、貨幣供給(money supply)を大幅に増やし続けた結果、金融市場に使い切れないほどの大量のお金が出回っている状態を意味する。
現在の日本には、お金が余っている。だから金利が安い。この状態は、本来銀行が預金者に支払うべき利子を異常に安く抑える。一方で、銀行に余ったお金は不良債権処理にまわされる。
つまり、生活者のお金が銀行の不良債権処理に使われてしまった。日銀の金融政策では、生活者よりも法人が優遇される。さらに、普通の法人よりも銀行等の金融機関が優遇される。この実態を頭に入れておこう。
週末起業が法人を興せば、税制面で各種恩恵が受けられるかもしれない。ちゃんと売上があればの話だが。
ちなみに、金融政策や税制改革において、個人より法人が優遇されるのは世界的にも常識である。
読み方 : デビットカード
デビットカードとは、買い物で支払いをする際に、銀行口座から自動的に代金を引き落とすことのできる決済手段。
お買い物をするとき、十分な銀行預金残高がないとデビットカードで引き落とせない。その点が、後から引き落とされるクレジットカードとの違いである。どちらかというと、小切手に近い。
まだ実用化されていないが、デビットカードを使ったインターネット上の小額決済の仕組みが考案されている。
ちなみに、一部の投資家のみが知っている事実だが、デビットカードには「目からウロコ」の強力な使い方がある。だが、使い方を誤ると危険がいっぱいなので、ここで詳細は明かせない。
読み方 : かへい
貨幣とは、中央銀行に担保された人々が価値があると信じている資産。貨幣は、交換手段(お買い物)、計算単位(これいくら)、そして価値貯蔵手段(貯金)としての機能を有する。
もし日本銀行が、あなたの1万円札を指差して「この紙切れは明日から使えません」と宣言したら、あなたの財布にある紙幣の資産価値はゼロになる。
ある日、突然、紙幣が使えなくなるなんて、あなたには信じられないかもしれないが、歴史上よくある話だ。
インターネットの黎明期、「決済手段」が最大の課題であった。つまり、インターネットでお買い物をしても、どうやって代金を支払えばいいのか分からなかった。現在は、週末起業家でもクレジットカード決済を利用できる環境が整備された。
ちなみに、経済学者は、クレジットカードは「交換手段」ではないと主張する。トリビアとして覚えても良いが、この知識に実用性はない。起業家にとって、クレジットカードは優れた「決済手段」である。
でも、あなたが、数十円から数百円の情報商材を販売しようと思ったとき、ネット上で顧客から代金を受け取る適当な手段がないことにお気づきだろうか。手数料がネックになって、クレジットカードは小額決済の手段としては相応しくない。
あなたが、この問題を解決すれば間違いなく大金持ちになれるだろう。ノーベル賞とまではいかないが、世界を劇的に変えるインパクトがある。
読み方 : こうぞうてきしつぎょう
構造的失業とは、ある労働市場における求人数が不十分なために、その職につきたいと思っている全ての労働者に十分な職数を提供できないことによって発生する失業。
芽の出ない芸術家、漫画家、お笑いタレントなども構造的失業の真っ只中にいる。地方在住のクリエーターにも、構造的失業の犠牲者が多いのではないか。
才能が活かされず、腐ってしまう人財の存在は国家的な損失である。ハローワークに通う暇があれば、ネットを活用した起業に取り組んで欲しい。競合の少ない地域ポータルは有力な起業機会である。
読み方 : ろうどうりょく
労働力とは、雇用者と失業者数をあわせた総労働者数。2004年日本の労働者数は5,668万人(総務省統計局)。学生・主婦・ニート・意欲喪失労働者は、失業統計には含まれない。
成人人口に占める労働力の割合を労働力率(labor-force participation rate)という。日本では、男女の労働力率の差はここ30年間ほとんど縮まっていない。
お隣り中国では、驚くほど女性の社会進出が進んでいる。特にIT業界においては、女性の部長職なんて当たり前の存在だ。
週末起業の分野でも、女性の活躍が目立つようになってきた。現在は、アフィリエイトやYahooオークションなどの小銭稼ぎが中心である。
これからは、戦略を策定し、人を雇うような本格的な活動が増えていくものと予測される。
読み方 : かしつけしきんしじょう
貸付資金市場とは、貯蓄をする人々が資金を供給し、投資するために資金を必要とする人々が借り入れる市場。人々の貯蓄が企業の投資に回される仕組みを理解するための1つの金融市場モデルである。
政府が税制を改革して貯蓄に対する課税を減らすと、私たちは消費を減らして貯蓄を増加させるはずである。すると、貸付に使われる資金源が潤沢になり、その結果利子率が下がって、企業の投資は増加する。
違った局面を考えてみよう。
投資税額を控除する法律が制定されると、企業の投資は活発化する。すると、貸付資金の利子率が上がって、その結果、家計の貯蓄への意欲が高まる。前出の通り、貯蓄が増えるとさらに投資が加速される。これは経済成長を示す上昇スパイラルを形成する。
日本の金融市場にはお金がじゃぶじゃぶに余っているのだが、これまで経済回復の兆しは一向に見えなかった。もし、教科書的な貸付金市場のモデルが機能するならば、企業の投資意欲が高まり、その結果、金利が上がるはずである。
日本の金融市場に、どこかで恣意的な操作が加えられている可能性がある。
読み方 : じっしつりしりつ
実質利子率とは、予想インフレ率を調整した後の利子率のこと。普段私達が目にする利子率、すなわち銀行が支払う利子率のことを名目利子率と呼ぶ。
実質利子率=名目利子率-インフレ率
実質利子率と名目利子率は必ずしも同じ動きをするとは限らない。大事なことは、今日の1万円と10年後の1万円は同じではないということ。
起業家として成功したいなら、お金と時間に関する「投資」の意識を強く持とう。たった今、あなたの時間は浪費されていないだろうか。あなたのお金は単なる消費に使われていないだろうか。すぐやるっ!
読み方 : ぶっかすらいど
物価スライドとは、法律や契約により、インフレーションの影響に対して貨幣金額を自動的に修正すること。一部では、インテグセーションとカタカナ表記される。
たとえば、春闘など労働組合と企業間の話し合いの場において、賃金は消費者物価指数に対して物価スライドするよう求められる。年金などの社会保険給付金も、物価指数の上昇分を保証するために毎年調整される。
起業と副業の違いは、自分で自分の給与額を決められるかどうか。起業家の所得は世間一般の物価指数に関係なく、自分の市場価値によってのみ定まる。
読み方 : いんふれりつ
インフレ率とは、物価指数の前期からの変化率。消費者の生計費がどれくらい急激に上昇しているの確認に用いられる。
例えば、2006年に平均的な週末起業家の自己投資額を4万円、翌2007年は7万円に上昇、さらに2008年には10万円に達すると仮定する。このときの自己投資物価指数のインフレ率を求めよう。
まずは、自己投資物価指数を求める。 2006年 100(4/4) 2007年 175(7/4) 2008年 250(10/4)
次いでインフレ率を求める。 2007年のインフレ率は(175-100)/100=75% 2008年のインフレ率は(250-175)/175=43%
実際は昨今の自己啓発ブームに後押しされて、週末起業家の自己投資額は年々上昇している。つまり、高いインフレ率を持続している。これは、収益を出せない起業家の財布を直撃することを意味する。
読み方 : しょうひ
消費とは、一般家庭の財・サービスへの支出。経済学では、新築住宅の購入は消費ではなく、投資に分類される。
それでは、書籍代やセミナー参加費などの「教育費」は消費、または投資どちらだろうか。
正解は「消費」である。すなわち、正しい経済用語によると、教育は消費であり、新築住宅の購入は投資である。
だが、こんなことは、起業家の感覚から大きく乖離している。起業家にとって、将来価値を生み出す教育は立派な投資であり、将来にわたり付加価値を生み出さない新築住宅は紛れもなく消費である。
読み方 : しょうひしゃぶっかしすう
消費者物価指数とは、全国の世帯が購入する各種の商品(財やサービス)の価格の平均的な変動の尺度である。ある年を基準としたときの生計費の変化を測定するために用いられる。
日本の生計費の6割は、住居費(36%)と食料費(25%)で占められる。第3位は教養娯楽費(11%)。
趣味を活かした週末起業家にとって、教養娯楽費の大きさは朗報であろう。実際、マニア商材を扱う週末起業家は成功しやすいと言われる。マニアの市場規模は決して小さくない上に、市場参加者が極めて深く活動に「のめり込む」のが成功しやすい要因である。
読み方 : ブランド・エクステンション
ブランド・エクステンションとは、消費者に認知された既存ブランドを使って、現行とは異なるカテゴリの商品やサービスに参入する戦略。
ソニーが銀行を作る(ソニー銀行)、トヨタが住宅販売を手がける(トヨタホーム)。
ブランドの大原則は「1つのブランドには1つの魂のみが宿る」。この原則に従って、新規の事業を始めるときに、既存のブランドを守るためにわざわざ別のブランドを立ち上げる会社が多い。
文房具のプラスから生まれたアスクル。西友から飛び出した無印良品などが代表格。
ところが、ブランド戦略の歴史は失敗の歴史である。特に、「1ブランド1魂」の原則に反しやすいブランド・エクステンションの失敗は枚挙に暇がない。1つのブランドに無理やり複数の魂を入れ込もうとするため、ブランドの価値が希薄化してしまったのだ。
・ユニクロの高級野菜販売 ・ハーレーダビットソンの香水、洋服・装飾品販売 ・カネボウの飲食品
歴史に「もしも」は禁物だが、頭の体操として失敗を回避する代替案を考えてみるのも悪くない。
もし、ユニクロが高級野菜の代わりに「中国産の菊や薔薇」を販売していたら。
もし、ハーレーダビットソンが香水の代わりに「無骨だけど味わいのある髭剃り」を販売していたら。
申し訳ないがカネボウの良策は思いつかない。余談だが、カネボウは経営の教科書に登場するほど事業多角化が下手な会社として有名である。
数は少ないものの、ブランド・エクステンションで成功した週末起業家もいる。最初は結婚式披露宴の司会者。次に司会者の派遣事業。そしてブランドを拡張して、イベント企画プロデュース分野に進出したサクラフロント社。
このように、ブランド戦略は週末起業家にとっても有効に機能する。
読み方 : ブランド
ブランドとは、商品やサービスを象徴する企業と消費者の共通認知、約束、そして信頼。名称、商標、銘柄、シンボルマーク、模様などがブランドの一例。
他人の所有物と区別するための「焼印」がブランド由来だといわれる。ブランドには、識別機能や保証機能もある。
優れたブランドは、消費者の商品選択にかかる時間や手間を削減できる。企業ではたらく従業員も、自社ブランドに誇りを感じるだろう。従業員の自尊心の高さと企業の業績には相関関係がある。
ブランドは一朝一夕にはできない。大前研一によると、多国籍企業が1つのブランドを市場に認知させるためには、最低でも5年の歳月と500億円の資金を要する。
週末起業家のブランド構築だって、巷で言われるほど簡単ではない。誰でも自称○○コンサルタントの肩書きを名乗れるが、見込み客があなたを信頼しブランドとして認知してくれるかどうかは、全く別問題である。
読み方 : イノベーション
イノベーションとは、既存のモノ、アイデア、人材を組み合わせて、これまでになかった全く新しい価値を創造すること。技術革新と和訳されるが、正しいニュアンスを伝えていない。
イノベーションは、何もないところから価値を生み出す「発明(invention)」とは異なる概念である。イノベーションを引き起こす人を革新者(Innovator)と呼ぶ。
日本で初めてメールマガジンの1面を使って企画広告を掲載する「メルマガ号外PR」を出したメルマガ経営戦略考の森英樹は、業界に新風を巻き込んだ革新者(Innovator)といえよう。
業界を変える優れた業績を残した革新者の仕事は、驚くほど「地味」である。イノベーションは、地道にコツコツと努力し続ける人によって生み出される不連続的な知的創造である。
読み方 : もくひょうかんりせいど
目標管理制度とは、予め設定した目標の達成度合いによって、個人や組織を管理・評価する制度である。
英語表記の頭文字をとってMBOという。
多くの日本の会社では、上司と一緒に目標シートをながめながら、今期の目標と達成状況について話し合う。目標を達成すれば評価があがるし、未達成なら評価が下がる。
だが、MBOで管理するのは、あくまでもプロセスや成果であって、「目標」そのものではない。MBOの正しい日本語訳は「目標という手段を用いた管理(マネジメント)」である。
週末起業家にとってもMBOは役立つが、運用を間違ってはいけない。
「年末までにメルマガ読者を10,000名にする」
これはすばらしい目標かもしれないが、もっと重要なのは、メルマガ読者を増やすことで業績アップにつながるかどうか。
たとえ、目標を達成しても、そこから利益が得られなかったら、この目標管理制度は間違っている。恐らく運用を間違ったのだ。
読み方 : せいかしゅぎ
成果主義とは、仕事の成果に基づいて報酬を定める人事評価の考え方。昇給や賞与などの金銭的な報酬と昇進や褒章などの非金銭的な報酬がある。
成果主義と能力主義は全く異なる。なぜなら、後者は仕事の成果に結びつかない潜在能力も評価するからである。
例えば、一生懸命に英語を勉強してTOEIC900点をとった者は、能力主義では高く評価される。ところが、どんなに優れた才能があっても、収益を上げられない起業家の評価は最低ランク。
学校では、学びを稼ぎに変える術を教えてくれない。すぐに陳腐化するテクニック(ノウハウ)に頼っても、成果につながる普遍的な能力(competency)は身につかない。
読み方 : グループダイナミックス
グループダイナミックスとは、集団およびその成員の行動に関する一般的法則を明らかにしようとする社会科学の1分野である。
具体的には、集団の形成過程、集団内の地位・役割分化、集団規範への同調と逸脱、集団での意志決定、集団の生産性、リーダーシップなどの諸問題を研究対象とする。
組織の硬直化を打破するために、オフィス改革と称して、社内から固定デスクを取っ払って風通しをよくする取り組みが流行っている。
個人事業主や週末起業家は、身一つとノートPC1台があれば、世界中どこでも飛びまわれる機動力を持ちたい。小さな起業家が集団を構成して、臨機応変に事業展開する世界が現実にある。
読み方 : ちょうききんり
長期金利とは、1年以上の借入金の金利のこと。一般的には、10年 物国債の利回りをさす。
バブル崩壊以降、日本の長期金利は低下し続けた。長期金利はマー ケットによって決まるため、これまで長期金利と景気動向は見事に 連動した。
ところが、教科書のマクロ経済が今後も通用するとは限らない。前 提条件が変われば、従来の経済モデルはお払い箱となるだろう。
いまや、週末起業家でも国民生活金融公庫から融資を受けられる時 代である。かつての常識を全て疑って、ゼロベースで思考する起業 家が求められる。
読み方 : じーでぃーぴー
GDPとは、ある期間に国内で新たに生産された付加価値の合計額のこと。国内総生産ともいう。
日本のGDPはおよそ500兆円といわれるが、この数字は大局を判断するためだけにとどめておいた方がいい。
なぜなら、バーター取引(物々交換)のような、金銭のやり取りが発生しない取引はGDPには反映されない。恐らく、援助交際(少女の売春)の売上げも、海外のブラックマーケット(地下経済)も当該国家のGDPには反映されない。
ところで、週末起業家が稼くGoogleアドセンス料、Yahoo!オークションやフリーマーケットで取引された合計額、マニアが扱う同人誌の売上げ等は、GDPに正確に反映されているのだろうか、と思ったりする。
今後、TVや雑誌でGDPを目にしたとき、生活者の感覚と大きな隔たりがある可能性を考慮せよ。
読み方 : しょとくこうか
所得効果とは、価格変化がもたらす実質所得の変化による消費量の変化を示し、代替効果とは、財の相対価格の変化による消費量の変化を示す。
あなたは週末起業を加速するために、情報商材を購入するか、あるいはコーチングを受けるかを迷っているとする。財布の都合上どちらしか選べない。
ところが、ある日、情報商材が突然値上げされてしまったことを知る。
値段が上がったので、あなたは情報商材を買うのをやめた。これは所得効果である。
一方、あなたは、相対的にコーチングの方が割安になってきたのでコーチングを受けることに決めた。これが代替効果である。
読み方 : コンピテンシー
コンピテンシーとは、仕事の成果につながる「能力」である。一般には「行動特性」と定義されることが多いが、厳密には間違った解釈である。
コンピテンシーの活用事例としては、1970年代後半のアメリカでの研究が有名だ。
当時、アメリカ国務省では、毎年ハーバード大学を優秀な成績で卒業した能力の高い白人男性を外交官として採用したが、ことごとく失敗。
そこで、国務省は心理学者と共同で、卓越した業績をあげる外交官に共通する活動や思考パターンを綿密に調査したところ、3つの特徴ある特性が見つかった。
・異文化間における豊かな対人感受性 ・他者を信じ、期待する ・政治的なネットワークの理解
これが心理学(コンピテンシー研究)で有名な「外交官モデル」である。
成功する週末起業家に共通する特性、すなわち週末起業コンピテンシーがある。
・情報発信する ・仲間と一緒に行動する ・仕事の流れを全て標準化する
他にも、あなたにとって役立つコンピテンシーはないだろうか。紙とペンを用意して、思いつく限り書き出してみよう。
読み方 : ポジショニング
ポジショニングとは、対象市場の心の中に独自の位置を占めるために、企業の提供物とイメージを企画・創造すること。
対象となる見込み客、便益、価格、そして価値提案の方法を徹底的に洗い出すことによってポジショニングが決まる。
弱者の週末起業家は、競合他社から強引にポジション(立ち位置)を奪い取ってはいけない。幸せな週末起業家は、誰にも見向きもされない隠れた市場にポジションを取るものだ。
その活動は、市場を「探す」というよりは、市場を新しく「創出する」といった方が相応しい。
読み方 : インフレターゲット
物価上昇率に対して一定の目標を定めて、予想インフレ率を安定化させようとする中央銀行の金融政策。物価上昇率目標とも訳される。
マスコミの言葉を借りると、バブル崩壊以降の日本はデフレ経済。 だが、企業業績の回復が後押しして、今後はインフレ基調になるという。
現実には、日本でインフレターゲットが有効に機能する可能性は低い。会社員の給与所得を含む、全ての物価が一律に上昇することはないから。これからは、経済成長を伴わないインフレを覚悟しなくてはいけない。
あなたの週末起業で対象となる財やサービスの価格はこれから上昇基調にあるか、それとも相変わらず下落傾向か。マクロ視点からよく検討しよう。
あくまでも一例です(↓)。
価格上昇:株、ペット関連、嗜好品 価格維持:平均的なサラリーマンの給与 価格下落:中国やインドに代替される日用品、サービス、人材
読み方 : マクロけいざいがく
マクロ経済学とは、インフレーション、失業、経済成長を含む経済全体の現象に関する研究のこと。
「なぜ日本では金利が安いのに、諸外国では高いのだろうか」 「現在の日本は『いざなぎ景気』を超える好景気だといわれるが、果たして実態はどうだろうか」
これらの質問は、本質的にマクロ経済学にかかわるものである。
週末起業家こそ、世界のお金の流れに注目すべきである。お金の流れが見えてくると、将来の「時流」も見えてくる。
週末起業家の専門分野は、「好き」「できる」「時流に乗っている」の3要素から構成されることを思い出そう。
読み方 : バーンレート
バーンレートとは、会社の資金が底を尽きるまでの猶予時間を計算するための指標である。燃焼率ともいう。
設立間もないベンチャー企業は、稼ぐ金額よりも出て行く費用の方が多い。そのため、ベンチャー経営者は、あと何ヶ月(何日)で会社の資金が底を尽くかを常に知っておく必要がある。
高いバーンレート(燃焼率)ほど資金は早く底をつく。だからといって、必ずしも低いバーンレート(燃焼率)が好ましいとは限らない。
ここで注意。
上記の原則は、IPOやLBOなど明確な出口戦略(harvest strategy)を持つベンチャー企業に限る。週末起業家は、大きな初期投資を控え、固定費を安く済ませる努力を重ねて、最初から黒字経営を目指すべきである。
週末起業家は、会社員としての給与所得があるので、いつまで経っても資金が底をつくことはない。そのため、投資回収や損益分岐点へのこだがわりが欠如しがちである。
だからこそ「小さく生んで大きく育てる」の教訓が生きてくる。
読み方 : プロダクトプレイスメント
プロダクトプレイスメント(PPL)とは、映画やテレビ番組に企業の商品やサービスを露出させる宣伝広告の方法のこと。映画「ティファ ニーで朝食を」はその典型。
従来のテレビCMの効果が疑問視される昨今、新しい宣伝広告の方法として注目されている。
メルマガ広告をよく観察すると、プロダクトプレイスメントの嵐であることに気づくだろう。すなわち、メルマガの本文中にさりげなく情報商材が紹介されるなど。だが、露骨な宣伝広告に嫌気がさして、一部ではメルマガ離れが噂される。
広告媒体としてのメルマガの価値は低下しつつある。
その一方で、交流の「場」としてのメルマガの価値は相変わらず高い。誰もが、SNS(mixi)を好むとは限らないのだ。
読み方 : ヘッジファンド
ヘッジファンドとは、私募によって少数の投資家から私的に大規模な資金を集めて運用する投資団体のことを指す。空売りを積極的に利用して売買益を稼ぎ出す投資手法をとる。
アメリカの「真面目」な基金の多くもヘッジファンドに投資している。例えば、ハーバード大学は3兆円の基金を年率15%で運用しているが、ヘッジファンドの果たす役割は大きい。
ヘッジファンドの手法は「投機的」だが、ヘッジファンドの利用は「投資」である。投機と投資の違いを意識しよう。
読み方 : せいさんせい
労働者が1人1時間あたりに生産する財・サービスの量。
経済学には「一国の生活水準は、財・サービスの生産能力に依存している」という重要な原則がある。同様に「一国の生産性の成長率は、平均所得の成長率を決定する」という原則もある。
起業家は自分の時給(生産性)を正確に把握しよう。長時間労働は決して悪ではないが、高い成長率が見込める機会をよく見極めること。
起業の道具として、ホームページ/ブログ、メルマガ、SNS(mixi)を有効に活用しよう。
読み方 : きかいひよう
あるものを手に入れるためにあきらめなければならないもの。
社会人がMBAコースに通うべきかどうかで悩むとき、MBAから得られる便益と通学に要する金銭的費用を比べて意思決定すればよいと思うかもしれないが、これでは不十分である。
なぜなら、MBA通学の最大の費用である「学生の時間」を無視しているから。
同じように週末起業の機会費用、逆に週末起業をしないことの機会費用を自分なりに算出してみよう。ビジネスパーソンとして、自分の時間、自信やプライド、パーソナルブランドの価値を認識しよう。
読み方 : だんりょくせい
需要量あるいは供給量が、その決定要因の1つに反応する度合いを測る尺度。
例えば「需要の価格弾力性 (price of elasticity of demand)」とは、ある財の需要量がその財の価格の変化に対してどれくらい反応するかを測る尺度であり、需要量の変化率を価格の変化率で割ることによって計算される。
一般に、必需品への需要は非弾力的であり、贅沢品への需要は弾力的である。
週末起業家が扱う商品やサービスへの需要は弾力的になりがちである。ニッチ(すき間)であればあるほど、弾力性が高まるから。したがって、価格が高すぎると極端に売上げが減ってしまうが、かといって、価格が安すぎると小規模の起業家にとっては命取りだ。
読み方 : アントレプレナーシップ
何もないところから価値を創造する過程である。言い換えれば、起業機会を造り出す、あるいは適切に捉えて、資源の有無のいかんにかかわらずこれを追及するプロセスである。(ジェフリー・A・ティモンズ)
起業家やベンチャーキャピタルは、一般に対象となる業界や市場環境、ならびに事業の経済性に注目する。
「市場の大きさは十分か、成長しているか」 「見込み客は製品やサービスを欲しているか」 「製品やサービスを簡単に販売できるか」
ただし、週末起業家と本物の起業家のアプローチは異なる。週末起業家は、「好き」「できる」「時流に乗っている」の順番で自分を棚卸しをすることから始めよう。
読み方 : マーケティング
マーケティングとは通常、財やサービスを作り出し、プロモーションを行い、それらを消費者や取引先企業に提供する仕事であると考えられている。
マーケティングに携わる人がマーケティングの対象として扱うものは10種類ある。財、サービス、経験、イベント、人、場所、資産、組織、情報、そしてアイデアである。
一般に「マーケティング」と「営業(sales)」は異なる概念である。成功する週末起業家はマーケティングに頭を使う一方、営業はインターネットを活用して自動化する。
読み方 : きしょうせい
社会の資源に限りがあるという性質。
家計が家族全員の望むものを全て与える事ができないのと同様に、社会も全ての個人に望みうる最高の生活水準を提供することはできないのである。
起業家と大企業で働く従業員とでは、使える資源に大きな差がある。「時間」と「資金」が最たるものだ。ベストセラーのビジネス書を鵜呑みにせず、自分の体験を通して、起業家がどのようにして意思決定するのかをよく研究しよう。
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